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2011 Fiscal Year Annual Research Report

トリクロロエチレンによる全身性皮膚-肝障害の環境的・遺伝的発症要因のコホート研究

Research Project

Project/Area Number 21406016
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

那須 民江  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (10020794)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上島 通浩  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80281070)
Keywordsトリクロロエチレン / トリクロロ酢酸 / HLA-B^*1301多型 / Hypersensitivity / 患者 / 対照者 / 生物学的許容値
Research Abstract

中国広東省職業病防治院で2004年から2011年に収集されたトリクロロエチレンによるHypersensitivity患者と、工場でトリクロロエチレン使用者でかつHypersensitivityを発症しなかった健康労働者を対象として、尿中トリクロロエチレン代謝物(トリクロロエタノールTCEとトリクロロ酢酸TCA)をGC-MSで測定した。患者の尿中TCA値から、Ikeda and Imamura(1973)の方法を用いて、トリクロロエチレン曝露後のTCA値を推測した。患者82名中作業終了後から採尿日が判明したのは38名であった。一方、対照群131名の中に尿提供がなかった者が13名いたので、測定できたのは118名であった。対照群の尿は作業終了後採取したので、TCAの測定値をそのまま使用した。患者群の尿中TCA濃度の平均と標準偏差は480±930mg/L、対照群は57±159mg/Lであった。日本産業衛生学会許容準度委員会が勧告している生物学的許容値50mg/Lを超えていた者は患者群30名(79%)、対照群30名(25%)であった。昨年度測定したHLA-Bの遺伝子型で分類すると、HLA-B^*1301多型のTCA値は患者群525±1058mg/L、対照群16±10mg/Lであった。これらの測定値において、生物学的許容値50mg/Lを超えていた者は患者群27名中22名(81%)、患者群は8名中0であった。これらの結果は、1)HLA-B^*1301多型を持つ患者の81%はトリクロロエチレンの生物学的許容値を超える職場環境(即ち、日本産業衛生学会が勧告しているトリクロロエチレンの許容濃度を超える環境)で作業をしていたこと、2)対照群にもHLA-B^*1301多型を持つ作業者がいるが、トリクロロエチレンの許容濃度以下の環境で作業をしていたことを示す。HLA-B^*1301多型はトリクロロエチレンによるHypersensitivityの感受性遺伝子であるが、職場のトリクロロエチレンの曝露量管理の重要性を示す結果である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] トリクロロエチレン曝露による免疫性肝障害に関する研究2012

    • Author(s)
      日比野優衣、内藤久雄、斉藤優、王棟、趙娜、宋向栄、王海蘭、上島通浩、那須民江.
    • Organizer
      第82回日本衛生学会学術総会
    • Place of Presentation
      京都、京都大学
    • Year and Date
      2012-03-25

URL: 

Published: 2013-06-26  

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