2010 Fiscal Year Annual Research Report
浸透圧性脱髄モデルにおける脱髄修復機構の分子病態的解析
Project/Area Number |
21500349
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
椙村 益久 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (50456670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大磯 ユタカ 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40203707)
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Keywords | グリア細胞 / レーザーマイクロダイセクション / 脱髄 |
Research Abstract |
1.浸透圧性脱髄症候群(ODS)ラットモデルの作成と脳切片標本の作製 ODSモデルにおいて血清Naの急速補正後神経症状を観察・評価し脱髄早期、脱髄後期のそれぞれの脳を摘出し、脳切片標本を作製した。 2.病理解析装置連動型レーザーマイクロダイセクションシステムを用いた目的の細胞の採取とDNAマイクロアレイ解析 脱髄早期・後期と経時的に、かつ脱髄部・非脱髄部という領域別に分けて、病理学的に解析・分別されたミクログリアをレーザーマイクロダイセクションシステムを用いて採取した。また我々は、本研究の成果としてミノサイクリンがミクログリア活性化を抑制して脱髄の発症・進展を防止することを発見したため(22年度 Journal of the American Society of Nephrologyに発表)、脱髄病変部のミノサイクリン投与群および非投与群のそれぞれからもミクログリアを採取した。レーザーマイクロダイセクションで採取されるミクログリアから抽出されるRNAのRNAQCチェックを行ったのち、cDNAを合成・精製し、サンプルをアレイ上でハイブリダイゼーションを行った後、マイクロアレイスキャナーを用いて遺伝子発現プロフィール解析を行った。 3.データマイニング クラスタリング、発現変動の大きい遺伝子について、該当遺伝子数、P-Valueの計算を行うことによって、統計学的に有意なミクログリアの新規パスウェイを見いだした。 4.蛋白発現解析 3.で同定されたパスウェイの蛋白発現を免疫組織細胞化学法で共焦点レーザー顕微鏡で観察し蛋白レベルでの発現を確認した。 5.ミクログリア初代培養 マウス胎児の脳からミクログリアを単離し、ミクログリア初代培養を施行した。この細胞培養系においても我々が見出した新規パスウェイの関与の可能性を確認できた。
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[Journal Article] Time-dependent changes in proinflammatory and neurotrophic responses of microglia and astrocytes in a rat model of osmotic demyelination syndrome2010
Author(s)
Iwama S, Sugimura Y, Suzuki H, Suzuki H, Murase T, Ozaki N, Nagasaki H, Arima H, Murata Y, Sawada M, Oiso Y
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Journal Title
Glia
Volume: 59
Pages: 452-462
Peer Reviewed
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