2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500373
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金田 誠 Keio University, 医学部, 准教授 (30214480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 章道 畿央大学, 健康科学部, 教授 (00051491)
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Keywords | マウス / ATP |
Research Abstract |
生後7日頃から生後28日頃までのP2X2型プリン受容体の発現様式について、免疫組織化学的手法と分子生物学的手法を用いて時系列的な解析を行った。サンプルを均一にするため、ICRマウスのlittermateを用いた。 免疫組織化学的観察では、抗P2X2型プリン受容体のほかに、コリン作動性アマクリン細胞特異的に陽性反応を示すことが知られている抗choline acetyl transferase抗体を用いた二重染色を行った。P2X2型プリン受容体は、生後13日目頃からコリン作動性アマクリン細胞特異的に免疫反応陽性像が観察されるようになった。この免疫反応陽性像は、生後19日目頃にはON型とOFF型コリン作動性アマクリン細胞の両方で観察されたが生後22-25日頃からON型コリン作動性アマクリン細胞の免疫反応陽性像が減弱しはじめ、生後4週を過ぎるとOFF型コリン作動性アマクリン細胞特異的に免疫反応陽性像が観察されるようになった。 生後発達に伴う網膜内P2X2型プリン受容体タンパク量の変化の定量にはWestern blot 法を、生後発達に伴うRNA発現量の測定にはRT-PCR法を用いた。Western blot法では、P2X2型プリン受容体タンパクの発現が生後13日令では低かったが、生後19日令以降では多く発現していることが観察された。RT-PCR法を用いたRNA量の定量では、生後13日令ではRNA量の増加が見られなかったが、生後16日令以降ではRNA量の増加が認められた。これらの結果からP2X2型プリン受容体は生後16日令頃から発現してくると考えられる。P2X2型プリン受容体が発現後すぐに機能的に働くのかどうかについては、平成22年度に電気生理学的手法を用いて検討する予定である。
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Research Products
(5 results)