2011 Fiscal Year Annual Research Report
ノックアウトマウスを用いた神経細胞死抑制遺伝子alivinファミリーの機能の解析
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21500396
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
小野 富男 財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 基盤技術研究職員 (60231239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 邦枝 財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, 主席研究員 (40291158)
多屋 長治 財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 室長 (90175456)
設楽 浩志 財団法人東京都医学総合研究所, 基盤技術研究センター, 基盤技術研究職員 (90321885)
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Keywords | alivin / amigo / ロイシンリッチリピート / アポトーシス / ノックアウトマウス / 免疫グログリン / 神経活動 / 神経細胞死 |
Research Abstract |
神経活動は神経新生、分化、可塑性、生存、アポトーシスの制御など脳機能の制御に深く関わっており、これらの制御機構の破綻は精神・神経疾患の原因の一つであるとされている。我々は神経活動に依存して強く誘導される遺伝子であるAlivin1をラットの脳より見出し、初代培養小脳顆粒神経細胞のアポトーシスがこの遺伝子により部分的に阻止されることを既に示した。本研究ではAlivin1およびそのパラログであるAlivin2,Alivin3を欠損するノックアウトマウスおよび、これらの遺伝子を高発現するトランスジェニックマウスを作出して、これらの遺伝子の機能と発現パターンを細胞レベル、個体レベルで解析し、精神神経疾患との関連性を追求することを目指している。本年度は以下の研究を行った。 1)Alivin1、2、3 KOマウス、トリプルKOマウスの作出 昨年度までに作製したAlivin1、2、3KOマウスのコンジェニック化とAlivin1、2、3のトリプルKOマウスの作出、および表現型の解析を行っている。 2)Alivin1高発現トランスジェニックマウスの作製 CAGプロモーター下にALIVIN1を発現するコンストラクトを合成し、マウス受精卵にインジェクションして2ラインのトランスジェニックマウスを作出した。これらのラインについてAlivin1が高発現していることをmRNAレベル、タンパク質レベルで確認した。 3)Alivin遺伝子産物の発現パターンの可視化 Alivin遺伝子の発現パターンを解析する目的で、昨年度までにAlivinファミリー遺伝子の各々のプロモーター下でALIVIN1-AcGFP、ALIVIN2-mCherry,ALIVIN3-mKeimaRed発現が制御される3種類のBACベクターを構築した。 ALIVIN1-AcGFP発現BACベクターをマウス受精卵にインジェクションし、5ラインのトランスジェニックマウスを作出した。これらの内、1ラインについてのみGFP mRNAの発現が確認されたが、抗GFP抗体によるWestern blottingではGFPタンパク質の発現が確認されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた、ノックアウトマウスについて計画通り順調に作出することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
1)ノックアウトマウスの表現型を解析する。2)Alivin1高発現トランスジェニックマウスの表現型を解析する。3)Alivin-蛍光タンパク質融合遺伝子発現トランスジェニックマウスの作出しAlivinファミリー遺伝子産物の発現パターンを可視化する。
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Research Products
(2 results)