2009 Fiscal Year Annual Research Report
診断/制御と分取デバイスとしての細胞マイクロアレイの開発
Project/Area Number |
21500457
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
白石 浩平 Kinki University, 工学部, 教授 (10196602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 康枝 近畿大学, 工学部, 教授 (00166737)
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Keywords | 細胞アレイ / 刺激応答性材料 / 医用デバイス / 生体適合性材料 |
Research Abstract |
個細胞レベルの機能診断と特定の細胞を選択的に回収可能な新規な細胞アレイの開発を行った. 1.上記目的から,細胞播種のみで個細胞を簡便に接着・配列させる基板として,ガラス基板上に細胞サイズの円形の金スポットを等間隔で配置した細胞マイクロアレイを調製した.例えば,HeLa細胞であれば,大きさ(50μm),ピッチ(150μm)等を最適化する必要があることを認めた. 2.温度応答性ポリマー(PNiPAAm)および細胞非接着領域として細胞非接着性のリン脂質類似ポリマー(PMPC)を高密度にグラフトして,それぞれの性能を高めた.すなわち,重合開始剤を金およびガラス表面のそれぞれに固体化し,表面グラフト重合する方法を新規に開発した. 3.接着した細胞を選択的に剥離・回収するために,金スポットを局所的に加熱できるステージおよびレーザー光照射して細胞死を誘導して目的外の細胞を除くためのレーザー照射システムを構築した. 4.細胞の温度刺激による剥離性能を向上させるため,PNiPAAm鎖にPMPC鎖を約20%共存させると,細胞の剥離率がほぼ100%になった. 5.細胞アレイの表面への固定化によって,細胞膜表面の特異的抗原の認識により,抗原特異的に個細胞を接着させる素材を開発した.すなわち,抗原に対する抗体を固定化するスクシンイミド反応部位をもつPMPC共重合体と本素材の金あるいはガラス面への固定化法を開発した.PMPC共重合体はPMPCのみには吸着しなかった抗体モデルを効率的に固定化できた.
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