2011 Fiscal Year Annual Research Report
診断/制御と分取デバイスとしての細胞マイクロアレイの開発
Project/Area Number |
21500457
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
白石 浩平 近畿大学, 工学部, 教授 (10196602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 康枝 近畿大学, 工学部, 教授 (00166737)
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Keywords | 細胞アレイ / 刺激応答性材料 / 医用デバイス / 生体適合性材料 |
Research Abstract |
個細胞レベルの機能診断と効率的遺伝子導入等と特定細胞の選択的に回収可能な新規な細胞アレイの開発を行った。 1.マイクロアレイに個細胞を固定化する機能性ポリマー素材と固定化技術の開発 最適化したガラス上に金層パターン化の細胞アレイを用いて、診断および細胞分取のため個~数個の細胞固定化を行った。生体適合性リン脂質ポリマー(PMPC)セグメント中に細胞特異的な抗体反応部位となるスクシンイミド基(NAS)導入した化学構造とし、抗体および細胞非侵襲性を担保しうる素材[P(MPC-co-NAS)]を最適な組成(MPC:NAS=8/2モル比)で表面開始重合法によってアレイのガラススポット上に固定化した。また、スポット周辺はPMPCでコーティングしたアレイの製法を確立した。ProteinA/Gを前処理し、例えば、SSEA-4抗体のFc部を足場した配向固定化によってiPS細胞を播種によって個~数個固定化する技術とした。固定化数/スポットはスボットサイズの減少によって調整可能とした。開発した細胞アレイを用いることにより、GFP発現遺伝子の組込み細胞や抗体と蛍光標識2次抗体による染色・蛍光観察による診断システムを確立した。診断情報に基づいて不用となった細胞に他のアレイスボットに干渉することなく固体パルスレーザーを照射して死滅・除去する技術と条件を明らかとした。さらに、本操作後の有用細胞を温度刺激によって非侵襲的に剥離回収可能とした。 2.効率的ヒト人工染色体(HAC)遺伝子導入技術の開発 マイクロアレイ上のスポットに数μmサイズHAC含有微小核細胞(MC)を固定化して,表面の提示タンパク質を制御したMC作製の両技術を融合してシステム化した。MCには融合後の細胞診断を可能とするためGFP発現遺伝子を組込み,受容細胞膜表面には,マイクロアレイへの固定化部位を付した抗原特異的な抗体,受容細胞との融合を促進する融合タンパク質を持たせた構造とした。MCの固定化条件を最適化し,血球系受容細胞を播種することによって,これまで10^5の受容細胞に1個程度とされるHAC含有MCの融合効率を最大で数%までに飛躍的に向上させる技術を開発した。
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Research Products
(9 results)