2012 Fiscal Year Annual Research Report
24時間姿勢運動記述に基づく重度脳性麻痺児に対する姿勢支援の確立と変形予防効果
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21500489
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 春彦 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (30274062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 剛伸 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), その他部局等, 部長 (40360680)
横山 美佐子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70439149)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脳性麻痺 / 側弯 / 理学療法 / 夜間姿勢保持 / 日常生活姿勢 / モニタリング |
Research Abstract |
寝たきりレベルの重度脳性麻痺児(CP児)で成長とともに進行する体幹変形に、日常生活の姿勢が如何に関わるのかを調べ、本年度は次のような成果を得た。 1. 就寝中の頭部と体幹の左右対称性を計測するシステムを開発した:重度のCP児は就寝中に寝返りを打たず、動かず同じ姿勢のままでいることを23年度に確認した。今年度はその姿勢が変形を助長するような不良姿勢であるか否かを見極めるため、世界最小の加速度モニタで構成される頭部体幹対称性評価システムを構築した。このシステムで90%以上の精度で正確に姿勢の対称性を評価できることを確認し、また、健常児10名の計測で、体幹に対し頭部が左右どちらかに回旋した姿勢を取ることはあっても、2時間以上継続することがないことを明確にした。 2. 在宅で生活する寝たきりレベル(GMFCSレベルV)のCP児5名(男:3名,女2名,平均年齢14.6 ± 5.7歳)を対象に、体幹変形評価と日常生活記録を縦断的に行った。平均1年の観察期間で、側弯の程度を示す側弯角度が10度以上進行したのは5名中3名で、平均16.3度傾斜が大きくなっていた。側弯角度に大きな変化が見られなかった2名のうち、1名は成長期を過ぎた23歳の女児であり、もう1名は夜間の寝返りが14回と他の児の1回あるいは0回と比較して頻回であった。このことから、夜間の固定化した姿勢と成長期の変形の進行には強い関係があると考えられた。 3. 夜間に寝返りを促す介入を行う上で介助者の理解が得られない理由として、次の点が浮かび上がった。①対象児の睡眠の妨害を促しかねないこと、②呼吸上の問題から決まった肢位しか取れないこと、③動くことで良肢位が崩れてしまうこと、などである。夜間の固定化した姿勢を如何に変形を助長しないよう導くか、という問題に対してポジショニングのあり方から考え直す必要性がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)