2010 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の注意資源配分特性を考慮した自転車走行シミュレータの試作に関する研究
Project/Area Number |
21500542
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
下田 政博 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (80302909)
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Keywords | 高齢者 / 自転車 / 注意配分特性 |
Research Abstract |
自転車の運転は,バランスを保持しつつ安定走行するという主課題と,外的環境刺激に応じてハンドルやブレーキを的確に操作するという二次課題から構成される二重課題である.二重課題では,二次課題と主課題との関連性が高いほど,主課題に振り向けられていた注意資源が二次課題にも配分されることになるために主課題のパフォーマンスに多大な影響を及ぼす.本研究では,高齢者に応用可能な自転車走行シミュレータの試作をめざし,高齢者の注意配分特性を明らかにするとともに,シミュレータの具備要件を同定することを目的とした.研究期間は3年で,初年度に運動能力と走行パフォーマンスを検討するための実験装置の試作,2年目,3年目には高齢者を被験者として走行パフォーマンスと注意配分特性を検討し,シミュレータを試作・検証する予定であった.初年度の研究の結果、大学生において運動能力と自転車走行パフォーマンスとの間に特異な関係はみられなかったが,自転車ハンドルの振れを計測するために試作した装置は耐久性に欠けていた.そこで2年目の平成22年度では,当該試作装置の精度・耐久性向上と,自転車走行パフォーマンスと運動能力の関連を調べるための実験環境の構築を目指した.ハンドルの振れと走行速度の計測装置は,全ての部品を見直すことにより信頼性と耐久性が増した.実験環境は,自転車運動中の脳波他の生体指標を計測するブースを中心に整備をおこなった.次年度に行う予定の注意配分特性を検討する実験の被験者となる大学生と高齢者の確保を進めた.
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