2009 Fiscal Year Annual Research Report
壮年期・老年期におけるボディーイメージと運動行動の関連性
Project/Area Number |
21500556
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
遠藤 俊郎 Daito Bunka University, スポーツ・健康科学部, 教授 (20135106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 勝弘 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (30313779)
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Keywords | 壮年期 / 老年期 / ボディーイメージ / シルエット図体型評価 / 社会的体格不安 / 身体満足度 / 骨密度 / 運動習慣 |
Research Abstract |
本研究では,壮年期(特に後期)・老年期にある男性55名,女性108名計163名を対象に,ボディーイメージスケール(身体満足度,肥満ストレス度),シルエット図による体型評価,等によって保持するボディーイメージの実態を明らかにすること.また,生理学的指標(骨密度,身体的特性(身長,体重,体脂肪率),体力(握力,椅子立ち上がり),生活習慣)と心理学的指標(社会的体格不安)についても調査を実施し,ボディーイメージとの連関を分析することによって,最終的にはボディーイメージと運動行動実践との関連性を検討することを目的とした.その結果,以下の様な結果を得た.(1) 現在の体型に関して視覚的には,男女ともほぼ標準的なシルエットと認知していたが,男性の方が若干痩身傾向が見られた.(2) 男性73%,女性87%が自分にとっての理想体型を有しており,シルエット的には標準よりも痩身を志向していた.これは10-20歳代における自身の体型と相似していた.(3) 社会的体格不安に関しては有意に女性の得点が高く,年齢が高くなっても女性の体格に関する意識の継続がうかがえた.(4) 身体満足度に関しては男性が,逆に肥満ストレス度に関しては女性が有意に得点が高いという結果であり,女性の方が年齢が高くなっても自身の身体に対して満足しておらずそれをストレスと認知していることが分かった.(5) 心理的指標の結果から,男性よりも自己の身体に関する意識が高い女性において,自身のボディーイメージの恒常的維持に関係して運動行動へと結びつく可能性の高いことが示唆された.(6) 通常骨密度は体格指標の影響を受けるが,今回の対象者を年齢等で分けずに全体で解析すると,骨密度と現在の体格(体脂肪率),あるいは体力(握力と椅子立ち上がり)との間には,現状では有意な相関は認められなかった.
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Research Products
(1 results)