2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500565
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
磯貝 浩久 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 准教授 (70223055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 保 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60126886)
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Keywords | 社会心理系 / スポーツ行動 / 動機づけ / 目標志向性 / 文化的自己観 / 国際比較 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本、中国、アメリカ、イギリスの学生スポーツ競技者を対象に、各国でスポーツ行動、動機づけ、自己観の関連のダイナミズムについて検討し、その比較を通して日本人競技者の動機づけと自己観の特徴を明らかにすることである。本年度の研究実施計画は、4カ国の学生スポーツ競技者を対象とした調査を実施すること、スポーツ行動、スポーツの動機づけ、自己観の4カ国の共通点及び相違点を明らかにすること、各国において行動、動機づけ、自己観の相互関連性を検討することなどであった。 本年度の研究実績の概要は、下記のように示される。 1)昨年度は中国、アメリカのスポーツ活動の視察を行ったが今年度はイギリスの視察を行い、質問紙による量的調査も各国ともほぼ終えて、データ解析を行い以下の傾向を明らかにした。 2)動機づけ要因として取り上げた、スポーツにおける課題・自我志向性と個人・社会志向性という2つの目標志向性の比較をした結果、国により目標志向性のあり方が異なることが示された。 3)スポーツ活動への適応やコミットメントなどのスポーツ行動を比較した結果、スポーツのコミットメントの程度が異なるなど各国で特徴ある傾向が示された。 4)文化的自己観について比較した結果、相互協調的自己観の高い国や相互独立的自己観の高い国などがみられ、各国の自己観の特徴が示された。 5)各国毎に、スポーツ行動、動機づけ、自己観の関係を検討したところ、自己のあり方がスポーツの動機づけに影響してスポーツ行動が異なるという関係が大枠で示され、さらにその関係のあり方が各国で相違することが明らかになった。
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