2011 Fiscal Year Annual Research Report
身体活動(運動・生活活動)がメタボリックシンドロームに及ぼす影響の研究
Project/Area Number |
21500648
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
平井 一芳 福井大学, 医学部, 助教 (90345679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日下 幸則 福井大学, 医学部, 教授 (70135680)
佐藤 一博 福井大学, 医学部, 准教授 (40262620)
梅村 朋弘 福井大学, 医学部, 助教 (10401960)
田村 太朗 福井大学, 医学部, 助教 (90509291)
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Keywords | 社会医学 / 健康科学 / ヘルスプロモーション / 運動疫学 / metabolic syndrome |
Research Abstract |
本研究の目的は、大学医学部附属病院の教職員40歳以上60歳未満を対象に、任意に行う運動だけではなく労働などを含む日常の身体活動(生活活動)が、Metabolic Syndrome(以下、MS)に及ぼす影響について追跡調査し検証することである。 当該年度の内容:横断的研究 これまでの研究結果において、女性の医療従事職は、MS関連因子の「生活活動量」、「1時間以上/1日の歩行や身体活動」、「飲酒量」では事務職より多い傾向を示し教職より有意に多かった。また「早食い」の割合は事務職および教職よりも有意に多かった。この結果を踏まえ、女性の医療従事職は看護職が大半を占めていることに着目し、部署(外来、病棟など)における環境の差異、例えば、勤務形態(夜勤や交替制)などのMSへの影響やMS関連因子(身体的因子、生活習慣因子)との比較を検討した。 【対象】ベースライン時(2009年)健診受診者のうち、看護職40~50歳代の女性158名(平均年齢:47.7±4.5)。 【方法・解析】1.部署(病棟、外来、手術部・集中治療室・救急部)とMS有無についてx^2検定を行った(p<0.05)。2/部署と身体・血液(生化学)因子及び生活習慣因子との関連(比較)についてx^2検定および一元配置分散分析を行った(p<0.05)。 【結果・考察】 部署間でMS発症の有意差は見られなかったがBMIでは病棟が外来より有意に高かった。身体活動量では外来(46EX:Mets・h/week)が他部署より有意に低かったが、国が示す身体活動量基準値(23EX Mets・h/week)を大きく上回り、看護職の身体活動量の高さが示唆された。飲酒量では手術部・集中治療室・救急部が外来、病棟より有意に多くGOT,GPTへの影響が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2009年(ベースライン)から2011年の3年間の縦断的解析を行ったが、本研究の目的である身体活動(生活活動)がMSに及ぼす影響は見受けられなかった。ただし、勤務形態が大きく異なる看護職に着目し、ベースライン時の部署間(病棟、外来、手術部・集中治療室・救急部)とMS関連因子においてBMI、身体活動量、飲酒量に有意差が認められたことは意義があると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
追跡調査を行い縦断的研究を遂行し、本研究の目的である身体活動(生活活動)がMSに及ぼす影響を検討する。また、併せて前年度の結果(9.研究実績の概要)を踏まえ、看護職部署間におけるMSへの影響やお関連因子(身体的因子、生活習慣因子)との比較を検討した。
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Research Products
(2 results)