2009 Fiscal Year Annual Research Report
閉経後の部位別骨密度と姿勢-脊柱変形の原因及び予防の検討-
Project/Area Number |
21500660
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
鳥越 成代 Tokyo Woman's Christian University, 現代教養学部, 教授 (70086362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横澤 喜久子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (60086379)
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Keywords | 部位別骨密度 / 閉経 / スパイナルマウス / 姿勢 |
Research Abstract |
目的は閉経後の骨密度の部位別低下度とその原因、椎骨骨密度と脊柱彎曲の関連、骨密度高値者と低値者の過去、現在の生活習慣と姿勢に対する意識を調査し、高齢者の姿勢の崩れの原因とその予防を検討することである。3年計画の初年度は測定者を80名で、DEX法により、全身と椎骨の骨密度を測定した。同時にスパイナルマウスと姿勢写真により脊柱の姿勢の分析、及び生活習慣調査と筋力、バランスの測定を行った。今年度の測定者のデータから、骨密度の部位別低下度の結果では、閉経後15年(約65歳)以降、肋骨、椎骨、胴体、脚部はその後14年間変化がなかった。腕のみ、加齢と共に減少し続けた。脚、骨盤、胴体、椎骨、肋骨の骨密度は体重との相関が最も高く、腕と頭部は加齢との相関が高かった。閉経後のエストロゲンの減少以外に骨密度を低下させる要因はいろいろ研究データがあるが、他の部位と違う減少傾向を示す腕については重力の関係等考えられるが、今後データを増やし、他の調査との関連から原因とその予防を検討したい。スパイナルマウスを用いた立位姿勢の評価では、全体では胸椎後弯角の平均値36.63±11.39°、腰椎弯前角15.15±9.8°であった。スパイナルマウスを用いた山西等(1)の青年期の立位姿勢の評価によると胸椎後弯角の平均値38.6±9.4°、腰椎弯前角26.9±11.1°であり、腰椎弯前角が加齢と共に角度の減少を示すことは先行研究でも指摘されているが、胸椎後弯角の角度が大きいことは、今後データが増えて行く中で検討を加えたい。対象が研究に同意し、自力で測定地にこられるということもあり、骨粗鬆症の患者を測定した先行研究の結果と比較しても、姿勢の崩れの少ない対象者であり、この層の日常生活分析は今後ますます多くなると予想される高齢者の健康維持に参考になるデータが得られると考えられる。(1)白田梨奈 佐藤みっ子(2007)スパイナルマウスを用いた青年期の立位姿勢の評価Yamanashi Nursing Journal Vol.5 No.2
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