2011 Fiscal Year Annual Research Report
認知症患者における失語経緯の言語的解析と発症予防効果
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21500691
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Research Institution | Takasaki University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
案田 順子 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 教授 (40176011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 祥夫 群馬県立群馬産業技術センター, 生産システム係, 係長 (70310232)
木村 憲洋 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 准教授 (50458452)
石坂 公俊 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 助教 (10438757)
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Keywords | 認知症 / 老化 / 非薬物療法 / かなひろいテスト / 言語学 / 文字チェック / 母音 / 脳リハビリテーション / 質的解釈 |
Research Abstract |
アルツハイマー型認知症の診断は、MRIなどの医用画像と認知機能検査などの検査データを用いて、経験豊かな医師による主観的判断に頼らざるを得ないという状況にある。これを、軽度認知症患者の失語状況から、アルツハイマー型認知症に移行する可能性および重症度の言語的判別基準を一般の臨床医に提供し、適切な診断を促す方法へと転換させることを目的とする。さらにその進行と悪化を少しでも遅くするための言語的脳リハビリテーションゲームの開発を目的とする。以上2目的を達成させるために今年度は、次のような研究をおこなった。 第一に、前年度完成した「かなひろいテスト判別表」を基に、新たなテストの開発を試みた。この新たなテストの完成と実施によって、軽度認知症患者の文章読解にどのような支障が生じているのかを探ることができた。 第二に、60歳代以降の人間にとっては子どものときに多くなじんでいたことから、比較的、文脈・キーワードを捉えやすい文部省唱歌50曲をベースにした空所補入ゲームを創作した。これは世の中に類を見ない、本研究代表者の全く独自の新たな発想によるものである。 第三に、前項の検査結果の信愚性をより高めていくために、検査中の被験者の様子をビデオに撮り、空所補入結果に被験者の状況を合わせて分析し、今回対象とした50曲の適応性、問題文章の適性を計った。 第四にアルツハイマー型認知症患者および軽度認知障害の検査結果を、本人の生育環境・社会環境(教育歴・生活歴・職歴等)との関係性の有無を明確にした。
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