2011 Fiscal Year Annual Research Report
伝建地区の住まい・まち学習にみる地域住文化の伝承と世代間交流に関する研究
Project/Area Number |
21500728
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
田中 勝 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70202174)
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Keywords | 伝建地区 / 住まい・まち学習 / 住文化 / 世代間交流 / 地方性・地域性 |
Research Abstract |
本研究は全国の重要伝統的建造物群保存地区を対象として、地域に根ざした住まい・まちづくりへの住み手の主体的参加と協働、季節感や伝統文化を大切にした住み方など子どもの住生活力の育成・向上、暮らしや生活文化を育む世代間交流の促進という3つの視点から、伝統的建造物群保存地区における多様な住まい・まち学習の実践とその現代的意義について、民家ペーパークラフトの活用により具体的に検討することを目的としている。平成23年度の主な研究成果は以下の通りである。 1.沖縄県竹富島地区の旧与那国家住宅ペーパークラフトを活用した授業実践及び授業観察を行った。北海道T小学校及びO小学校では自由研究として親子でペーパークラフトづくりに挑戦し、風土に対応した住みやすい家について考えた。青森県K小学校では社会科の授業「くらしや自然を守る「沖縄の伝統的な家」」を実践した。沖縄県R小学校の家庭科「昔の家に住むとしたら」では住み方の工夫について学習した。沖縄県Y高校及びK高校の家庭科では沖縄の伝統的な住まいをテーマとした学習プログラムを作成し、実践した。2.青森県黒石市では青森県建築士会南黒支部と協働し、地元小学生とその保護者、建築士、学生、教員らによる高橋家住宅ペーパークラフトづくりのワークショップを開催した。これを受けて市内K小学校において「「高橋家住宅とこみせ」のひみつをさぐれ」の社会科の授業を実践した。3.以上より、学校における住まい・まち学習への民家ペーパークラフトの導入効果や授業実践上の課題、多様な学習展開の可能性等を実証した。4.3年間の研究成果を研究成果報告書としてとりまとめた。
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