2009 Fiscal Year Annual Research Report
更年期世代女性の食環境・栄養素等摂取量と更年期症状に関する研究
Project/Area Number |
21500799
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
丸山 智美 Kinjo Gakuin University, 生活環境学部, 准教授 (50410600)
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Keywords | 更年期女性 / 食環境 / 食行動 / 食育ツール / 食育推進 |
Research Abstract |
平成21年度は3年間の研究期間の初年度として、一般更年期世代女性の食環境の実態についての基礎調査を行った。まず、これまでの食環境に関する先行研究から調査票作成に妥当な項目を決定し調査票を作成した。基礎調査における対象者は、一般更年期世代女性について明らかにする目的を鑑み、商業施設に来店する地域住民とした。調査実施場所は、専任保健師が常駐する愛知県I市に立地する商業施設とした。研究の倫理面については金城学院大学ヒトを対象とする研究に関する倫理審査委員会の審査・承認を得た。商業施設の来客を対象に、健康の意識、病歴、生活状況、食生活状況、更年期症状の程度について無記名自記入式調査票を用いて、また24時間思い出し法による食事調査と身長と体重の身体計測を管理栄養士と保健師立会いのもと実施し、調査した(16th International Congress of the International Society of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology, ltalyにおいて発表予定)。この基礎調査で得られた結果より、平成20年度より取り組んでいた「更年期女性のストレス時の食行動について」に新たな考察を加えることができた(日本更年期医学会雑誌17-2, PP190-197)。調査対象である一般地域に在住する更年期世代女性を更年期障害患者、更年期症状を自覚している、更年期症状はほとんどない、の3群に分類し比較検討する予定であったが、更年期障害患者は0人であったため更年期症状自覚ありとなしの2群での比較を行った。2群間には統計学的に有意な差を認めなかった。平成22年度は、健康を向上させるように作用する可能性があると報告されているソーシャルキャピタルの結束性と更年期症状との関連について、健康や生活を話し合う市民グループを対象に調査を進める予定である。また併せて更年期世代女性に有効な食育ツールの開発や食育推進にも取り組みたいと考えている。
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