2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21500809
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
塚本 末廣 Fukuoka Dental College, 歯学部, 准教授 (80105733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 佳三 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50084249)
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Keywords | 口腔乾燥 / 若年者 / 口腔ケア剤 / γ-PGA / 保湿剤 / 唾液腺マッサージ / RSST |
Research Abstract |
平成21年度は若年者における口腔乾燥の実態調査を行った。対象は口腔ケアの実習を行っている歯科衛生学科の学生200名である。学生への口腔乾燥に関するアンケート調査、唾液湿潤度検査および官能評価センサーによる乾燥感の数量化から、約6割に口腔乾燥感が認められた。原因として、食生活やストレスが挙げられた。今後はさらに多変量解析によって若年者の口腔乾燥の原因を詳細に分析する。 唾液湿潤度検査と唾液分泌量の測定結果から、口腔乾燥の対処法として嚥下体操と唾液腺マッサージが有効であった。さらに口腔乾燥と嚥下の関連について調査したところ、口腔乾燥は反復唾液嚥下回数(RSST)に影響していることが判明した。3分間3大唾液腺のマッサージは反復唾液嚥下回数を増加させることも判明した。 皮膚粘膜水分計(コルネオメーター)は口唇の乾燥状態の計測に適している。口唇の乾燥状態は視診による判定が一般的である。ハイビジョンカメラにて動きのある精密なデータを採取し、ハイビジョンビデオ画像にて詳細に分析して視診の参考にした。口唇乾燥の対応策には、保湿剤としてのγ-PGAの適用がある。 γ-PGAは機能性天然高分子素材である。γ-PGAは高粘性、保湿・保水性および生体適合性を有している。今回、PGA分子量の粘度への影響について試験したところ、分子量300万のPGAが保湿剤として適していることが判明した。今後はPGAの安全性を確認した上で口腔ケア剤の有用性について、水分計を用いて検討する。
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