2011 Fiscal Year Annual Research Report
科学的感性と知の創造を育成するモデル科学実験教材の開発と実践的検証
Project/Area Number |
21500838
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
今倉 康宏 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (10112640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早藤 幸隆 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 講師 (40325303)
曽根 直人 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (70263879)
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Keywords | 科学実験教材の開発 / 色素科学 / 酸化・還元 / 機器分析 / 実践教育 / 情報教育 / キャリア教育 |
Research Abstract |
科学的感性と知の創造を育成するモデル科学実験教材の開発と実践的検証という研究課題で,23年度は,21~22年度の研究のまとめと以下の研究を推進した。 1.教育実践力と科学的素養を高める藍を用いた科学実験教材の開発と実践 (1)藍の栽培方法とインジカンを含む藍葉成分の長期保存方法と含有する成分の単離方法を開発 藍葉の保存方法(生葉の電子レンジ乾燥及び冷凍保存)を検討し,教育現場で利用できる簡便なインジカン,インジゴ,インジルビンの単離・確認方法を開発した。 (2)藍葉によるインジゴの染色原理を理解するモデル化学実験教材の開発 藍の生葉中で進行するインジカンからインドキシル経てインジゴ,インジルビンへと変化する生合成経路を化学反応として理解するモデル化学実験教材の開発を行った。 (生合成経路を化学的に実証し,実験体験を通して科学的に探究する能力を培う方法を提案) (3)酸化・還元の原理を理解するための藍(すくも)を用いた広領域型科学実験教材の開発と実践 身近な素材として徳島にゆかりのある藍(すくも)を用いてすくもの生成過程や藍が布に染まる原理を理解するための実験を通して日常生活において重要な役割をはたしている酸化還元反応を中心に,その原理を段階的に考え論理的思考力を培う科学実験教材を開発し,本学の学生を対象に実践を行いその有効性を確認。 2.科学技術力と知的探究心を育む光と色の神秘を探究する科学実験教材の開発と実践 (1)オワンクラゲ緑色蛍光蛋白質(GFP)の発色団モデル化合物の合成と構造解析 (2)藍(すくも)の成分探索と機能性アゾ色素化合物の合成(両者の発色の違いを学ぶ) (3)発色を追求する化学実験 ルミノール反応・生物発光(ホタルの発光を探る)・サイリューム(ケミカルライトの発光を探る) (4)コンピューターを活用した光と色と発色の機構を探る (5)理系を目指す高校生(40名)を対象に4日間の日程で企業技術者,高校教員と連携して実践を行いその有効性を確認した。
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Research Products
(4 results)