2009 Fiscal Year Annual Research Report
初年次教育プログラム構築に向けたデザイン実験による効果検証
Project/Area Number |
21500899
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
森 朋子 Shimane University, 教育開発センター, 准教授 (50397767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 岡史 島根大学, 教育開発センター, 准教授 (40379029)
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Keywords | 初年次教育 / 学習・学習科学研究 / デザイン実験 / エスノグラフィ / 調査と教育改善の連動 / 教育効果の検証 / 学習プロセス / 学士課程教育 |
Research Abstract |
初年次教育を5つの類型に分け,その教育的な効果検証を行うことを目的に,21年度は専門分野導入型に関する調査を実施した。専門分野型初年次教育を導入している総合理工学部物質科学科物理分野と協働で,新1年生64名全員を対象に初年次教育そのものの効果と,初年次教育が学士課程教育にどのように位置づけられているかを明らかにするために,知識面(専門基礎基礎教育科目2科目)との関係についても検討を行った。扱ったデータは診断的評価として入学形態,センター試験結果,プレイスメント試験結果(力学・数IIIC),形成的評価として各授業の小テスト,授業観察,メンターによる活動報告書,初年次教育担当教員へのインタビュー,総括的評価としそ各授業の成績評価,初年次教育ポストアンケート,学生への半構造化インタビューを採用した。これらのデータは開発試行段階のブロファイルシートに挿入され,個々の学生の学びのプロセスが明示化する仕掛けにした。学生の学習プロセスを的確に表すデータセットを構築するため,さまざまなデータをクラスター分析し,研究者2名で自らの経験知に適しているデータセットを検討した結果,診断的評価はプレイスメントテスト,形成的評価は前:後期中間テスト,前期期末テスト,総括的評価は後期期末テストの5点法で学生の学びのプロセスを明示化できることが明らかになった。分析の結果,64名の学生がおおまかに7つの学習タイプに区分され,それぞれに初年次の学生の学習におけるつまづきが明確化した。
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Research Products
(5 results)