2009 Fiscal Year Annual Research Report
情報社会における表現力を育成する役割別能力育成・リフレクション方式の研究
Project/Area Number |
21500917
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Research Institution | Osaka University of Commerce |
Principal Investigator |
正木 幸子 Osaka University of Commerce, 経済学部, 教授 (30249445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 宏 大阪電気通信大学, 総合情報学部, 准教授 (20249452)
松永 公廣 摂南大学, 経営情報学部, 教授 (20099831)
野口 紳一郎 龍谷大学, 理工学部, 実習講師 (40319497)
下倉 雅行 大阪経済大学, 経営学部, 講師 (80444503)
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Keywords | 役割能力別育成方式 / プレゼンテーション / D-P方式 / 情報教育 / 高等教育 |
Research Abstract |
1.「D-P方式」によるプレゼンテーション教育の理論的枠組みの構築 従来のプレゼンテーション教育の過程を見直し、プレゼンテーションに関わる能力から、プレゼンテーション教育を7つの段階とした。それらは「制作」、「内容チェック」、「制作物の修正」、「リハーサル」、「演じ方の修正」、「本番発表」、「視聴評価」である。この内、「内容チェック」の段階と「リハーサル」の段階では、筆者らの授業実践の経験から、制作者自身でのリハーサルだけでは、リフレクションが不十分であることが分かっている。その改善策として、制作者の自作品の発表練習を他者に代行してもらい、気づきを行ないやすくするという「プレゼンテーション代行」のコンセプトを導入した。そこでは、制作者が他者に自作品の発表内容を指示し、指示を受けた者(他者)が制作者の代わりにリハーサルを行ない、それを制作者が見ることで、リフレクションに必要な客観視や評価視点の乏しさが補え、発表内容の見直しができる。また、自分が演じることをしないため、リハーサル内容のチェックに集中することができ、さらなる気づきの深まりが期待できると考えた。そして、制作者は自分の意図を相手に伝えるために、自分の考えたプレゼンテーションのやり方を外化する必要があるので、指示・指示確認の中でも副次的なリフレクションが生じる可能性があると考えた。これらの手法を「D-P方式」とし、その理論的枠組みを構築した。 2.プレ実践授業の実施とデータ分析 実践的論証の基礎データに用いるために、研究組織のメンバーが担当している授業において、「D-P方式」によるプレゼンテーション教育を組み込み、実践データを得た。それらを分析した結果、(1)この方式は受講者に好意的に受け入れられた。(2)リフレクションの結果が作品修正の一部として確認できた。
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