2009 Fiscal Year Annual Research Report
島嶼GISの構築と脆弱性指数からみた島嶼空間の変容-奄美・沖縄を事例として
Project/Area Number |
21501003
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
宮内 久光 University of the Ryukyus, 法文学部, 教授 (90284942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 昭利 下関市立大学, 経済学部, 教授 (90106013)
須山 聡 駒澤大学, 文学部, 教授 (10282302)
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Keywords | 脆弱性 / 脆弱性指数 / 島嶼GIS / 島嶼空間 / 奄美・沖縄 |
Research Abstract |
本研究は,奄美・琉球諸島を島レベル、市町村レベル、字レベルで経済、社会、環境に関する諸指標をデータベース化した上で島嶼GISを構築し、それをもとに各島の脆弱性指数を算出して島嶼における脆弱性の空間構造を考察するものである。国土の南西縁辺部に位置する奄美・沖縄の島々を対象とするのは、日本本土周辺の島嶼とは異なる自然環境下にあり、孤立島が多いこと、経済状況が低いことなどから脆弱性が強いことが予想されるからである。 本年度は研究の導入として、脆弱性概念の検討と島嶼データベースの作成をおこなった。 まず、脆弱性概念の検討については、各自が先例研究を読み込み、理論的検討をおこなった。また、脆弱性指数算出のための指標の選定方法を検討した。特に脆弱性概念は海外の島嶼国に関するものが多いので、これを日本の島嶼にどのように適応するのがよいのか検討した。日本地理学会沖縄大会のシンポジウム(2009年10月25日於琉球大学)では本研究担当者全員がオーガナイザーとなり、脆弱性を含めて新しい離島の動きを議論した。 また、島嶼データベースの作成においては、8月、9月に総務省統計局で国勢調査小地域集計結果を対象地域分収集した。また、過去の統計は日本統計協会からCD-ROMなどを購入して整備した。それらをもとに、島別、市町村別、字別に経済、社会、環境に関する指標を取り込み、データベースソフトに入力をした。これにより、脆弱性の空間的な構造を時系列的に考察できることに加えて、それぞれの指標の変化も島レベル、または必要に応じて市町村レベルあるいは字レベルで考察することが可能になる。このデータベースは来年度研究する予定の島嶼GISを作成する基礎データとなる。
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Research Products
(3 results)