2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510201
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Research Institution | Hokkaido Forestry Research Institute |
Principal Investigator |
鳥田 宏行 Hokkaido Forestry Research Institute, 防災林科長 (50414264)
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Keywords | 自然災害 / 減災 |
Research Abstract |
研究成果の要約 1.モデル構築のための基礎方程式の検討 以下の3点について基本式を検討し,モデル式を構築した。 (1)曲げ荷重による幹の変位:片持ちばりにおける撓みの式を基本とし,テーパー等を考慮した。 (2)樹幹内応力:幹に発生する応力分布を計算し,幹折れ位置を推定可能とした。 (3)根系による根返り抵抗力:実験的な計算式を利用する。 計算に使用した力学モデルでは,風により根元を中心に発生する回転モーメントT,根系による根返り抵抗モーメントRおよび幹に発生する応力σを計算し,T>Rかつσ<σ_C(σ_C:曲げ強さ)ならば「根返り」,T<Rかつσ>σ_Cならば「幹折れ」と判断することで,被害形態を決定した。また,被害が発生したときの風速を限界風速とした。 2.各係数や物理量の検討 モデル計算に必要な非破壊試験によるヤング係数の測定を実施した結果,カラマツは約10~12GPaとなった。 3.樹木根系による抵抗性および森林内気象の検討 森林内及び森林外における風向風速の測定を実施したところ,森林内では風速が低下するが,その低下率は一定ではなく,常に変動していることが示唆された。立木の引き倒し試験を実施し,根系の根返り抵抗力に関するデータの蓄積をおこなった。
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Research Products
(1 results)