2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21510201
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Research Institution | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
Principal Investigator |
鳥田 宏行 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部・林業試験場, 研究主幹 (50414264)
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Keywords | 自然災害 / 減災 / 森林 / 気象災害 / モデル / 風速 / シミュレーション |
Research Abstract |
研究成果の要約 開発したモデルを用いて、施業タイプ(植栽密度、間伐回数など)や地位指数などに対する森林の抵抗性を成長段階毎に時系列で示すため、モデルを用いてシミュレーションを実施した。抵抗性は、風害(根返り、幹折れ)が発生する時の風速を限界風速として評価した。特等地(地位指数29)のカラマツ林における森林施業タイプ別の抵抗性経年変化シミュレーションでは、強風に対する森林の抵抗性は、施業タイプ(植栽密度、本数密度を疎に管理、あるいは中庸で管理)によって違いが生じた。もっとも抵抗性が高いケースは、植栽密度を1000本/haとし、その後の本数密度を間伐により疎仕立てで管理したタイプであった。これに対して、もっとも抵抗性が低くなるケースは、植栽密度を2500本/haとし、その後の本数密度を間伐により中庸仕立てで管理したタイプであった。また,同一の施業タイプにおいても経年変化があることが示唆され、林齢20年前後に強風に対する抵抗性が低下する時期があることが示唆された。 II等地(地位指数21)のカラマツ林における森林施業タイプ別の抵抗性経年変化シミュレーションでは、特等地におけるケースと同様に強風に対する森林の抵抗性は、施業タイプ(植栽密度、本数密度を疎に管理、あるいは中庸で管理)によって違いが生じた。もっとも抵抗性が高いケースは、植栽密度を1000本/haとし、その後の本数密度を間伐により疎仕立てで管理したタイプであった。これに対して、もっとも抵抗性が低くなるケースは、植栽密度を2500本/haとし、その後の本数密度を間伐により中庸仕立てで管理したタイプであった。同一の施業タイプにおいても経年変化があることが示唆されたが、特等地のケースのように林齢20年前後に強風に対する抵抗性が顕著に低下する時期はみられなかった。
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