2013 Fiscal Year Annual Research Report
社会的宗教と他界的宗教の統合的研究のための理論構築
Project/Area Number |
21520064
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
津城 寛文 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30212054)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 公共性 / スピリチュアリティ / 合法性 |
Research Abstract |
最終年度は、活字化された実績としては、本課題のテーマである社会的宗教と他界的宗教、キーワードとしては「公共性」と「スピリチュアリティ」の問題をめぐるモノグラフ「宗教(研究)の他界的側面と社会的側面――本山博の位置付け」をまとめた。これは、23年度の中間報告(津城寛文『社会的宗教と他界的宗教のあいだ――見え隠れする死者』世界思想社、2011)を受けた、補充的な業績である。 研究発表、招待講演としては、本課題から発展してきたテーマ、つまり、宗教が社会的、他界的に展開する中で起こるさまざまな弊害、実害、トラブルに、どう対処し得るかという問題を、「合法性」というキーワードによって、考えてみた。展望的、萌芽的、実験的な課題であり、論文にするには至っていないが、本課題に直結する将来の課題として、口頭発表を集中的に行った。 個別の発表はつぎのとおりである。宗教的革命思想が、どの法を足場としているかを、2・26事件の思想的背景とされる、北一輝の日蓮主義を事例に、論じてみた(2013年9月9日)。「死者に祈ること」と「死者のために祈ること」のいくつかの事例から、死者との共同体の在り方の合法性と非合法性について、論じてみた(2013年9月10日)。3・11以後の被災地で、「死者の幻影」報告が多発していることに関連して、100年善後前の「死者の幻影」研究を再考してみた(2013年10月12日)。「公共性」「スピリチュアリティ」という本課題のキーワードに、第三の「合法性」をキーワードに加えた試論を、宗教の評価基準とすることの意義を、考えてみた(2013年10月22日)。 研究の社会への還元として、曹洞宗からの招待講演の機会に、終末期ケア、葬儀に関する社会的、他界的な指針となるべき問題点を、整理してみた(2013年10月22日)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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