2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520169
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
森 公一 Doshisha Women's College of Liberal Arts, 学芸学部, 教授 (60210118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砥綿 正之 京都市立芸術大学, 美術学部, 准教授 (50249372)
二瓶 晃 大阪成蹊大学, 芸術学部, 講師 (30368435)
真下 武久 成安造形大学, 造形学部, 講師 (10513682)
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Keywords | メディアアート / インタラクティヴ・アート / 脳科学 / 生体情報 / 情動 / 芸術と科学 |
Research Abstract |
本研究は、生体機能の情報化技術に基づく実験的表現等によって、芸術と科学の融合、とりわけメディアアートと脳科学の融合の可能性を開くことを目標としている。21年度については、「芸術と科学の関係性についての基礎的・歴史的な調査」「芸術と科学を融合するメディアアートの具体的事例の調査」「生体機能の情報化技術(イメージング)に関わる調査」「脳神経科学における研究状況や成果についての調査」などの基礎的な調査・情報収集を行いつつ、「鑑賞者の呼吸情報を活用した芸術表現の実験作品の制作と展示」「光の色彩環境における鑑賞者の情動の変化を探る臨床実験」を行った。「鑑賞者の呼吸情報を活用した芸術表現の実験作品の制作と展示」においては、呼吸センサ(超音波センサ)・光学ガラスによるスクリーンなどを用いた作品(装置)を開発し、東京及び大阪のギャラリーにおいて展示発表を行った。また「光の色彩環境における鑑賞者の情動の変化を探る臨床実験」では、NIRS(脳血流測定装置)、EEG(脳波測定装置)、パルス・オキシメータを用い、13名の被験者からデータを取得した。現在のところ検証の途中ではあるが、情動(快・不快)の反応が、特定の脳の部位における血流量の変化パターンとして見いだせることを検証しつつある。このことは、芸術を体験すること(感動すること)が、脳血流などの科学的な実証(データ)によって裏付けられる可能性を示唆するとともに、データをリアルタイムで取得することによって、色彩の変化や音の変化などを鑑賞者へとフィードバックし、鑑賞者の情動を拡張するインタラクティヴ・アートへの可能性が開けつつあると考える。
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