2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520291
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山森 孝彦 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (70387819)
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Keywords | 翻訳研究(Translation Studies) / 比較文学 / 英米文学(カナダ文学) / 文学論 / 能楽 |
Research Abstract |
平成22年は複数のプロジェクトを絡めることで日本及び国際の翻訳レベルの向上の一助となるような活動に努めた。プロジェクトの詳細は以下である。一つはニューメディアアーティストとしてグローバルに活動しThe Guardian紙等もクライアントに持つフォトグラファー、Jeanne Hilary氏と私の共作の短編フィルム"The Truth is not my native tongue : a comedy about translation"を一部作成した(20分の映像ファイルをUSBにて提出)。自身の、そして願わくば翻訳研究を扱う他の様々な場所にて使用される事で、文化翻訳など微妙なニュアンスを持つものを視覚的に分かりやすく且つ直接的な問題提起をすることで研究者のモチベーションを高め、翻訳研究の一層の進展に寄与できればと思う。二つ目は私の今年の研究では、日本における翻訳理論の歴史に於いて最も重要な野上豊一郎について事細かに調べ、特に『能の再生』(1934)などに於ける最終章の英語翻訳に関する注釈に焦点を絞った。12月15日~17日の香港で開催The Fourth Asian Translation Traditions国際研究大会に「Noh directions : the circulation of ideas in the translation theory and criticism of Nogami Toyoichiro」という論文を発表した。三つ目はUniversity of East Angliaの佐藤=ロスベアグ・ナナ、神戸女子大学の田辺、とともに関西翻訳研究会・Kansai Translation Studies Research Groupを発足した。平成23年3月19日に立命館大学にて行う「トランスレーション・コミュニティー多元・多文化・多目的-」というシンポジウムを企画し、また同じテーマに関する論集を編集する計画をした。東北地方太平洋沖地震の発生もあり、シンポはキャンセルされたが、今年の11月にミニシンポを企画中である。論集の編集プロジェクトは無事に続いている。3つのプロジェクトを相互に絡み合わせることで結果の相乗につとめ、各プロジェクトのもたらす効果の拡張を期待する。
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