2011 Fiscal Year Annual Research Report
アポリネールの文学批評から見たベル・エポック期におけるフランス・モダニズムの諸相
Project/Area Number |
21520325
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
伊勢 晃 同志社大学, グローバル・コミュニケーション学部, 教授 (00379059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 郁朗 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (60047165)
佐藤 文郎 京都嵯峨芸術大学, 芸術学部, 教授 (30434773)
伊藤 洋司 中央大学, 経済学部, 教授 (10384728)
辻野 稔哉 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (40312524)
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Keywords | 仏文学 / 文学評論 / アポリネール / ベル・エポック / 前衛芸術 |
Research Abstract |
本研究は、アポリネールの文学批評を研究対象とし、ベル・エポック期の文壇のあり方を詳細に分析しながら、フランス・モダニズムの諸相を明らかにし、同時にアポリネールの文芸評論の翻訳の完遂を目指すものである。今年度は、各研究者の三年間にわたる研究の総括を行い、研究成果を確認、共有するとともに、今後のアポリネール研究の方向性について意見交換を行った。そして本研究がアポリネールの文学批評およびフランスベル・エポック期のモダニズム研究に貢献できたこと、解決できなかった課題を明確にした その結果、翻訳の下訳作業は大部分完了し、注釈、解説の執筆作業を継続的に行っている状況である。また、研究資料については、現地での資料調査実施と図書の購入により、国内の研究環境をかなり整備することができた。まだ未入手の資料もあり、その入手方法が課題として残っている。 今年度の研究実績の特筆すべき点として、11月に共同研究者であるパリ第三大学教授ダニエル・デルブレイユ氏を招聘し、数回にわたる講演会と研究会を開催することによって、本研究の意義を広く社会に向けて公表したことがあげられる。フランス本国の研究者との協力関係を取り結び、日仏研究者の共同研究体制も確立できたと考える。 2018年にはアポリネール没後100年を迎えることになり、フランスではそのための準備が研究者のあいだですでに進められている。同年までには、アポリネールの文芸評論の全訳と詳細な注釈と解説を加えたものを刊行し、国内外に研究成果を公表するとともに、わが国におけるフランス・モダニズム研究に貢献したいと考える。
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Research Products
(7 results)