2011 Fiscal Year Annual Research Report
ライフヒストリー的アプローチを活かした総合的な日本語教師の力量研究
Project/Area Number |
21520553
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
康 鳳麗 鈴鹿医療科学大学, 鍼灸学部, 准教授 (30399034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 健夫 三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
坂本 勝信 浜松大学, ビジネスデザイン学部, 准教授 (40387501)
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Keywords | 授業スタイル / 「観」の変革 / ライフヒストリー的アプローチ / 力量形成 / 熟練教師の熟練性 |
Research Abstract |
本研究は、(1)日本語教師の力量がいかに形成されているかを明らかにし、日本語教師養成プログラム開発のための資料を提供すること、(2)日本語教師としての力量形成に必要不可欠な実践経験内容を明らかにすること、(3)その知見をもとに日本語教師養成プログラム開発への基盤的な資料を提供すること、を目的として研究を進めてきた。 一昨年度から引き続き、日本国内においては、日本語学校2名、日本語ボランティア教室1名、海外においては、中国・天津にある大学3名、タイ・チェンマイにある大学1名に加えて、日本国内1名(日本語学校)、中国天津にある大学2名の事例を収集・考察した。研究方法としては、現在の授業実践の参加観察及び実践者への半構造化インタビューに加えて、学習者のノートや感想、実践者の過去の実践記録等のドキュメントというトライアンギュレーションを構築する研究方法を採用した。その結果として、日中両国の熟練教師が共通して、高度な「二重の応答性」の発揮を見ることができ、その形成過程として「観」の変革をともなう「できごと」との出合いがあることが確認された。事例研究の「信頼性」「妥当性」を高めるために研究の手続きとして、(1)理論的なサンプリング、(2)データのトライアンギュレーション、(3)対話性の確保(とくに事例対象者との対話)を大切にしてきた。こうした事例研究は、そのリアリティゆえに、読者である「これから日本語教師になろうとする」者に、自らのモデル(参照例)を与えることができる。またそのライフヒストリーにより、事例でとりあげられた教師の「あこがれ」や「こだわり」を知ることができる。それは、ある意味では日本語教員養成のカリキュラムとして機能することになる。 本年度の研究成果は、研究論文(三重大学教育学部研究紀要・第63巻、三重大学国際交流センター紀要・第6号)、学会報告(2011世界日本語教育研究大会、中部教育学会第60回大会)にて発表した。
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Research Products
(4 results)