2011 Fiscal Year Annual Research Report
外国語音声教育と日本人学習者による音声習得との関係の解明
Project/Area Number |
21520593
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
新倉 真矢子 上智大学, 外国語学部, 教授 (70338432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 慶一 聖徳大学, 人文学部, 教授 (90234757)
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Keywords | 音声学 / 外国語教育 / 英語・独語・仏語 |
Research Abstract |
科研プロジェクトの最終年度にあたる本年度は、これまでの研究で得られた実証データ、学習者の意識調査や産出音声の音響分析の結果をもとに、1)学習者の音声習熟度を判定するためのタスクを作成した。タスクにはテキスト6種類(読み上げテキスト2本、中級・初級用会話テキスト4本)、インタヴュー用のテーマ・リストが含まれる。タスクは英語、ドイツ語、フランス語の言語別に作成され、タスクには分節素・超分節素の習熟度を判定するために各言語の音素目録が反映され、文型4種(平叙文、疑問文、命令文、従属文)が埋め込まれている。2)判定タスクを用いて各言語の母語話者5名および日本人学習者150名が産出した音声を収録し、データベース化して言語別・(非)母語話者別・習熟度別(中級者・初級者)のコーパスを構築した。この発話音声の集積は、音声資源として研究利用されるために一部公開予定である。3)これまでの音声教育に関する成果を反映させたドイツ語の発音参考書を出版するための最終段階に入った。参考書には分節素・超分節素・会話の比率や産出・知覚の割合などが反映されている。今後はドイツ語のe-learning用オンライン型学習システムに応用させる予定である。4)音声教育は個別性が高いため、学習者自身が音声の学習ストラテジーを用い、自己モニター機能を活用させて自らの発音を修正するような音声教育プログラムは効果が期待できる。外国語の授業に音声の学習ストラテジーを組み入れた教育プログラムの提言を行い、その一部が海外教育雑誌に掲載された。
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Research Products
(5 results)