2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520628
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
クロフォード マイケル 獨協大学, 外国語学部, 准教授 (80360957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上山 恭男 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50118189)
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Keywords | 弱形 / 頻度調査 / 米語口語 / MICASEコーパス |
Research Abstract |
今年度の研究活動は、研究実施計画に記載してある通り、データの整理・分析の完成及び研究結果の公表に集中した。 研究課題1(弱形データベース)の成果発表は、主に学会誌のThe Language Teacherに掲載された論文と、JALT Hokkaidoの研究大会における口頭発表で行った。データーベースは教科書及び学習書から抽出した5種類の弱形で形成され、エントリーは計1,043個あり、異なる弱形でみた場合、82個である。これらの弱形の教科書・学習書における出現頻度を出し、頻度の高いものを教授すべきであると判断し、引き続きコーパスの頻度調査(研究課題2)において調査対象にした。 頻度調査の結果を学会誌の『函館英文学』に掲載された論文と、函館英語英文学会・全国語学教育学会の研究大会の研究発表で公表した。計17個の弱形は215,598語からなるコーパス(MICASEコーパスの一部)での頻度を、音声を確認しながら調査した。結果として、全体の平均弱化率は48.3%であったが、弱形によって頻度が異なるとういことが分かった。頻度の高いものとしては、「water」などに現れる/t/の弾音化およびgot to->gotta、going to->gonnaのような省略形が挙げられる(それぞれ80.3%、94.4%、88.1%の弱化率)。頻度の低いものとしては、「making」などにみられる/g/の脱落および/t/+/j/の同化が挙げられる(それぞれ15.0%と26.6%)。弱形の種類の比較に加え、MICASEの中のコンテクスト別の比較も行った。フォーマリティーが異なる3つのコンテクストにおける弱形の頻度を統計的に比較した結果、有意な差はなかった。よって、弱形はインフォーマルのコンテクストのみならず、比較的フォーマルな大学の講義でも現れるということが分かった。
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