2013 Fiscal Year Annual Research Report
人事制度の複雑性の克服に関する実証研究―知識経済におけるポスト成果主義の探求―
Project/Area Number |
21530387
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
厨子 直之 和歌山大学, 経済学部, 准教授 (40452536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井川 浩輔 琉球大学, 観光産業科学部, 准教授 (80433093)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 知識経済 / ナレッジ・ワーカー / プレイング・マネジャー / ポスト成果主義 / 人事評価 / ソーシャル・サポート / ジレンマ / アクション・リサーチ |
Research Abstract |
本研究の目的は,知識経済への移行に伴い複雑化した人事制度を運用するプレイング・マネジャーの負担を軽減する「ポスト成果主義的人事制度」について,実証的に明らかにすることにある。平成25年度の研究実績の概要は,以下の2点に集約できる。 第1に,日本企業の管理職766名を対象にした質問票調査データの分析の精緻化である。昨年度は管理職の①多忙さ,②役割,③スキル,④ジレンマ,⑤心理・態度,⑥人事管理に関して大まかな傾向を把握するに留まっていた。昨年度に今年度課題として挙げたように,研究代表者・分担者に加え,調査協力企業の人事担当者も交えて実務上関心の高い項目を重点的に分析および考察に関する検討会を行った。その結果の一部は下記「研究発表」に記載の『Working paper series 13(9)』で公刊し,理論的貢献に加え,実際に調査対象企業において分析結果を反映した形で新しい管理職研修が実施される予定である。 第2に,研究代表者と分担者が毎年研修を担当している病院組織で継続的に実施している「上司が提供するソーシャル・サポートの効果に関する質問票」データの分析である。これまでの調査結果と同様,上司から成長面・感情面でのサポートを受けている部下ほど,短期的・長期的な心理変数にプラスの影響を与え,最終的な組織パフォーマンスの1つである離職を低減する効果があることが確認された。この結果を受け,調査対象の病院組織の研修において,成長・感情面での具体的なサポート事例についてディスカッションをしてもらったところ,特に重要となるサポートの具体的内容が定性的に明らかとなった。したがって,闇雲にサポートを提供するのではなく,絞り込みの工夫が必要となることが示唆された。 なお,本研究の最終的な含意については,研究成果最終報告書で詳述する。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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