2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530450
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Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
平山 弘 阪南大学, 流通学部, 教授 (00368383)
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Keywords | ブランド価値 / 情報価値 / 経験価値 |
Research Abstract |
2010年度も一度ブランド価値の崩壊を経て、関係者の努力により復活した企業について、詳細なインタビュー調査をおこなうことで、そのブランド価値の崩壊に至る過程と復権に向けての状況を、旧来型商慣習に見られる経営上の問題点とグローバル経済に見られる世界共通となるべくスタンダードの重要性がポイントであると指摘することで明らかにした。また、逆にこれまで何代にも亘り、長く続いてきた京都を中心とした老舗企業にもインタビュー調査回数を増やすことで、何故そうした老舗がそのお店のブランドやブランド価値を守り続けることができたのかについて、そしてそのブランド価値の本質は何かを探ることで見出されるブランド価値の本質を維持・発展させるための行動パターンの図式化を図った。特に、ここではブランド価値を喪失・崩壊させていく企業との違いを浮き彫りにすることも試みている。ブランド価値そのものの源泉や判断基準となる真・善・美などの根本となる価値を数多く持つ芸術作品およびアート作品への造詣を深めることはブランド価値の成立要件を探る一助となると考え、東京・金沢を中心とした美術館・伝統工芸館への訪問も積極的におこなった。 こうした調査研究活動を通して、ブランド価値崩壊企業およびブランド価値維持企業から導出された発見事項をブランドの本質として再度整理・再構成することを通して、ブランド価値崩壊に至る過程についての深い知見を得ることができたと思われる。
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Research Products
(6 results)