2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530543
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
原野 かおり 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (00390253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 春男 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (00127763)
谷口 敏代 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (10310830)
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Keywords | 介護労働者 / 主観的疲労感 / 客観的疲労 / アクティグラフ / 睡眠-覚醒 |
Research Abstract |
本研究の目的は、施設で勤務する介護労働者を対象に疾病予防及び健康管理の指針を得ることをねらいとして疲労の実態を明らかにすることである。初年度はこの目的を達成するために介護労働者の主観的疲労感(自覚症しらべ、疲労感VAS)と客観的疲労度(睡眠と覚醒と覚醒の状態をアクティグラフにより測定)およびストレス(唾液中アミラーゼ活性値、唾液中コルチゾール濃度測定)の調査を行った. 本年度は初年度の調査結果を調査対象者に個別の報告書を作成し送付した。また、解析の結果以下のことが明らかになった。 なお、本調査における客観的疲労とは、疲労解析ソフトで解析したeffectiveness(持続的注意力)の低下とし、effectivenessが90%未満を疲労として定義し分析を行った。 (1) 介護労働者は疲労しているが十分な休養や睡眠によって回復可能である日周性の疲労である。 (2) 主観的疲労感と客観的疲労は必ずしも一致しないため、疲労感のない場合でも早めに休養をとることが健康維持につながる。 (3) 夜勤後の疲労は非常に強いが、夜勤中の仮眠、及び夜勤後に十分な休養をとれば、疲回復可能であり、翌勤務に疲労を持ちこさず、健康障害を引き起こしにくい。 (4) 適正な勤務体制の整備が介護労働者のQOLの維持及び健康の維持につながる。 (5)介護労働者の労働によるストレスを唾液中アミラーゼ及びコルチゾールから判断することは困難であり、ケアの内容または時系列でストレスを評価することが必要である。 以上の結論を基に、引き続き施設職員10名を対象として、夜勤中の仮眠の効果を明らかにすることを目的に夜勤を含む3日間の睡眠および夜勤時の心拍変動を調査した。次年度には調査対象者を追加し、解析を行う予定である。
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Research Products
(2 results)