2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530599
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
本郷 秀和 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (90405556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 剛 西南女学院大学, 保健福祉学部, 講師 (90465766)
永田 千鶴 熊本大学, 医学部, 准教授 (50299666)
鬼崎 信好 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (90148958)
村山 浩一郎 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (60389484)
松岡 佐智 福岡県立大学, 人間社会学部, 助教 (00405557)
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Keywords | 介護系NPO / サービス開発 / ソーシャルワーカー / ソーシャルワーク |
Research Abstract |
平成23年度の本研究に関する取組の概要は、[1]これまでの研究成果の整理と考察、[2]フィンランドの介護NPOやソーシャルワーカーに関する現地調査(ヒアリング調査)結果のまとめと資料整理、[3]前述[1]及ひ[2]の項目に関する(1)研究論文等の執筆と投稿、(2)学会報告、(3)研究報告書の作成である。平成23年農は本研究の最終年度であることから、主に研究成果のまとめの時期となった。 本研究の柱は(1)介護系NPO全国的動向とサービス開発に関する課題等の把握(文献及び全国郵送調査を実施、2003年度実施の同様の全国調査との比較検討を含む)、(2)サービス開発上の具体的な課題の整理と把握(全国12か所の法人に対するヒアリング調査を実施)、(3)福祉先進国・NPO先進国の1つであるフィンランドの介護系NPOおよびNPO支援団体、ソーシャルワーカーに関する実態把握であったが、(1)から(3)に関する研究成果(実績)のの部を次に示す。 (1)介護系NPOの全国的動向と課題:2009年度に実施した介護系NPO全国実態調査(郵送調査)の結果からは、わが国の介護系NPOは「人材」と「資金」面での課題が大きく、新たなサービスの開発意欲が2003年度全国調査と比較して少なくなってきていることなどが明らかになった。 (2)サービス開発上の具体的な課題:2010年度実施の全国の介護系NPO・12ヶ所に対する訪問調査の結果からは、制度外サービスの利用ルールが曖昧であり、リスクマネジメント上の課題が多いことが明らかになった。しかし、サービス開発・提供の意義は大きく、次世代リーダーの育成が共通的課題であった。 (3)フィンランドの現状:2009年度及び2011年度に実施したヒアリング調査結果では、フィンランドの介護系NPOは介護サービス供給主体数の約2/3を占め、行政による支援体制も充実していた。しかし、EU諸国で活動する介護企業との競争下に置かれていた。また、必要な制度外サービスであれば、自治体が委託事業として実施しようとする傾向が強いことがわかった。
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