2009 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルエコノミーにもとづく障害者の就労促進のための新たな可能性と現実性
Project/Area Number |
21530637
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Research Institution | Kumamoto Gakuen University |
Principal Investigator |
花田 昌宜 Kumamoto Gakuen University, 社会福祉学部, 教授 (30271456)
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Keywords | ソーシャルエコノミー / 障害者権利条約 / 社会的事業所 / 水俣病 / 就労支援 / 障害者差別禁止法 / 障害者福祉 / 社会的企業 |
Research Abstract |
本研究は、ヨーロッパで近年急速に進展しつつあるソーシャルエコノミーの観点から、障害者の就労と社会参加を促進するための既存の制度・施策と補完的な役割を果たす第三の道を明らかにし、いかなる社会的かつ制度的条件が必要なのかを明らかにすることを課題とし、それらを踏まえたインプリケーションとして、熊本県水俣地域における現実的展開の可能性を明らかにする。 1)調査・研究の実施:札幌市の社会的事業所の訪問調査を実施するとともに市役所の担当部局へのヒアリングを実施。また、滋賀県独自の制度に関して大津市での関係者へのヒアリングの実施。なお、水俣地域で企業組合やNPO関係者の予備的調査を行うとともに水俣病を取り巻く法制度の変容についての考察を発表した。これらを通して、後発の札幌市の制度は自立支援法と補完的関係にあることが明確にされ、滋賀県の独自の制度との違いを明確にすることができた。2)研究会:大阪や大牟田で開催される研究会に参加して研究討議を行った。名古屋・滋賀での事業所を運営している関係者を招聘して研究会を開催した。既存の制度を活用した社会的企業形成の基盤作りとその法制化の現状について明らかにした。それらは障害者制度改革推進会議の議論に反映される。3)研究環境の整備:パソコン等を整備するとともに邦文文献の収集を行った、欧文資料に関しては、EU等の国際機関やフランス政府および関係団体の資料を入手した。 なお、現時点で調査や研究会の取りまとめを行っている段階であり、平成22年度に、第一報の刊行準備および国際会議での発表を予定している。また、WEBページを作成したが、プロトコール上の問題があり、正確な表示ができないため、修正の上、近日中に公開する。
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Research Products
(2 results)