2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530678
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鎌原 雅彦 千葉大学, 教育学部, 教授 (90169805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 美保 千葉大学, 教育学部, 准教授 (00334160)
大芦 治 千葉大学, 教育学部, 准教授 (30289235)
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 教授 (40127676)
蘭 千寿 千葉大学, 教育学部, 教授 (90127960)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 学校心理学 / 現職教員 / 動機づけ / 事例分析 |
Research Abstract |
本研究は近年の学校心理学への関心の高まりの中で,学校心理学の基礎をなす心理学的な知見が現職教員や学校心理士の間でどのように理解され,その有用性が認知されているかについて検討し,それらが実践と有機的に結びつき現場の教員にとっても真に有用なものとなる方策を探ろうというものである。その一環として、学校心理学のなかでも動機づけに関連した概念、特に目標理論について取り上げ,それらの概念が教育実践の側にある現職教員のなかでどのような体験事例と関連づけて理解されているかを調査により明らかにしようとした。教員免許更新講習の受講者(現職教員)142名を対象に達成目標理論の概念をあてはめてみることでよりよく理解できる教育現場での事例を自由記述により収集した。事例は、人格変数としての目標、後者は状況要因としての目標、さらに発達的な目標志向の変化、2つの目標の統合に関するものに分類できた。達成志向性と動機づけとの関連については、概ね理論的陳述と一致するものであった。伝統的な2つの目標を階層的に統合する可能性や自己決定理論等他の理論との統合的理解の可能性が事例から示唆された。 また、大学等で用いられている教育心理学等のテキストを収集し、それらにおいて動機づけに関連するテーマがどのように取り上げられているかを検討した。分析対象とされた54冊うち動機づけに関する内容を扱っていたものは47冊であり、これまでの研究でとりあげてきた内発的動機づけ、学習性無力感など比較的共通した概念が取り上げられていた。また、それらの記述を実践的な利用という観点からみると、基礎理論の記述に終始しているもの、実践的な利用につながる記述があるもの、基礎理論を実践場面に沿って理解するための具体例、事例などの記述があるもの3つのカテゴリーに分類できたが、今後のテキストのあり方についてはさらなる工夫が望まれることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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