2009 Fiscal Year Annual Research Report
大学の学生相談充実における「発展段階モデル」の臨床心理学的研究
Project/Area Number |
21530692
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福盛 英明 Kyushu University, 健康科学センター, 准教授 (40304844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉武 清實 東北大学, 高等教育開発推進センター, 教授 (80111243)
池田 忠義 東北大学, 高等教育開発推進センター, 准教授 (70333763)
高野 明 東京大学, 学生相談所, 講師 (50400445)
山中 淑江 立教大学, 学生相談所, カウンセラー (10267388)
内野 悌司 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (00294603)
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Keywords | 学生相談機関発展段階表 / 質の保証 / 学生相談 / 評価 / 学生相談機関の充実 |
Research Abstract |
本研究では、これまでの相談機関の充実の様相と過程について、臨床心理実践を踏まえてコミュニティ心理学の視点から明らかにし、学生相談機関の発展をモデル化し、広く学生相談機関を整備するにあたっての指標や段階を提示することを目的とし、学生相談体制の「学生相談システムの質の保証のための基盤整備」に資する研究と位置づけられる。平成21年度は、学生相談機関の発展段階モデルの開発・「学生相談機関発展段階表」の開発に向けて、過去の事例における学生相談発展段階の資料を収集・データベース化を行なう計画であった。成果として1)過去の、学生相談機関の充実に関する事例研究に関する文献を収集し、データベースを作成している。現在、パソコン上に入力をおこない、一部カード化をおこなっている。2)「学生相談機関発展段階表」のプロトタイプを開発した。これは予定より早く作業が進行し、学生相談専門家である研究分担者・研究協力者からなるワーキンググループ・打ち合わせ会で検討し、事例の中から抽出された学生相談機関発展の様々な要因をまとめ、学生相談開設初期から充実期にいたるまでの段階表が作成された。3)「学生相談機関発展段階表」のプロトタイプを用いて、インタビュー調査を通して過去どのように学生相談機関が発展してきたかについての事例を収集した。来年度は、インタビューデータを増やし、学会で発表し、広く専門家の意見を聴き、「学生相談機関発展段階表」のプロトタイプの改訂をおこなう。その結果改訂された段階表に基づき、また、充実の指標として、さまざまな学生相談機関の統計指標などのデータと連動させ、考察を行い、本段階表の精度を高めてゆく予定である。
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