2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530744
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
石井 康智 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60103602)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越川 房子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (80234748)
内川 義則 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90147455)
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Keywords | 東洋的代替医療 / マインドフルネス瞑想 / 認知行動療法 / 操体法 / fMRI / フォローアップ |
Research Abstract |
本年度予定の研究活動は.1,フォローアップセッションの実施と査定,2.これまでのデータの解析と発表,の2点であった。 1.フォローアップの実施と査定;フォローアップは2年目に入り実験協力者のほとんどが卒業して社会人となっていることからフォローアップセッションへの参加者は全群14名となった。操体法群(2名),CBT群(3名),マインドフルネス群(7名)では1時間半程度のフォローアップセッションを実施しこれまでと同様の心理・生理指標を測定した。統制群(2名)では,技法介入は行わず,心理・生理指標のみを測定した。 2.データの解析と発表;3つの技法のそれぞれの効果について個別に解析・発表を行った。操体法の効果に関しては,操体法が抑うつ状態の低減・手法に及ぼす効果について検討し,操体法が身体状態を変えてQOLの向上に寄与し、直接的・間接的に抑うつ状態を改善または予防できる可能性を報告した(第4回国際中医心理学会)。CBTの効果に関しては,第37回日本行動療法学会および日本パーソナリティ心理学会第20回大会で,プログラムの介入効果,維持効果およびそれらの効果に影響を与える要因について,抑うつの程度とQOLの観点から検討し,肯定的自動思考がQOLの維持・向上に影響することなどを明らかにした3件の研究発表を行った。マインドフルネスの効果に関しては,抑うつの程度,身体への気づきに対する効果とパーソナリティ特性との関連を検討し,効果に影響を及ぼすパーソナリティ特性を明らかにした。またマインドフルネスが気付きおよび脱中心化を高め,統制群よりも,有意に抑うつを低減する可能性を明らかにした。これらの結果を2012年夏のAmerican Psychological Association conventionで発表するために2011年冬にアブストラクトを2件投稿,2件とも発表許可を得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究活動は、フォローアップセションとこれまでのデータの解析・発表の2点であった。フォローアップセッションでは2年目,3年目に入っているが,被験者の卒業等で当初の対象数を確保できなかった点に多少問題点が残ったが,経過観察内容に関してはフォローできている。またデータの解析から,研究発表は,技法そのものについての紹介も含め8件行った。
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Strategy for Future Research Activity |
フォローアップセッションは3年を予定していたが,被験者の卒業等が重なり継続が困難になるなどの問題から,2012年度は原則行わない。2009年度から2011年度に得られたデータのまとめと解析を引き続き行い,学会発表、論文投稿、著書等に反映させていく。新たに瞑想領域のヱキスパートの脳内過程を測定し,これまでのデータとの関連推定作業,日常生活における習慣行動と心理的精神的面との関連性を検討する補強実験を行う予定である。
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Research Products
(9 results)