2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530789
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
安藤 聡彦 Saitama University, 教育学部, 教授 (40202791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原子 栄一郎 東京学芸大学, 環境教育実践施設, 教授 (70272630)
土井 妙子 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (50447661)
小栗 有子 鹿児島大学, 生涯学習教育研究センター, 准教授 (10381138)
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Keywords | 公害教育 / 環境教育 / 環境教育史 / 環境教育研究 / ESD / 水俣病 / 四日市公害 / 六ヶ所村 |
Research Abstract |
本研究では、1960年代から80年代にかけて日本各地で展開された「公害教育運動」という世界的に見てユニークな環境教育運動を対象とし、A)地域研究、B)理論研究、C)比較研究、という3つのアプローチからその生成過程を明らかにすることを目的としている。初年度にあたる平成21年度は、11人の研究者からなる「公害教育運動史研究会」を組織し、年4回の定例全体研究会を開催することによって、研究課題・方法の整理・検討、調査結果の整理・検討、藤岡公害教育論をめぐる議論等を行った。 「地域研究」については、水俣市/出水市/四日市市/新潟市/青森市/六ヶ所村において公害教育運動史関連の資料収集や関係者へのインタビュー調査を実施した。 「理論研究」については、藤岡貞彦の公害教育関連文献を読み進めつつ、日本の環境教育研究史における藤岡理論の位置づけについて議論を行った。 「比較研究」については、イギリスの社会批判的環境教育論の代表的研究者であるジョン・ハックル(Huckle, John)を訪問し、イギリス及び世界の社会批判的環境教育論の展開史とそこにおけるハックル自身の位置づけ等についてのインタビュー調査を実施した。 また、とりわけ収集された資料の保存・活用のあり方について、「環境教育史資料データベース」構築の可能性についての意見交換を行った。 公害教育運動(史)についての関心を共有するベテランから若手までの研究者が結集し、共同作業を始められたことの意義は大きい。2年目となる平成22年度は、研究方法論をめぐるより踏み込んだ議論や各地域調査のさらなる展開、比較研究の蓄積、藤岡公害教育論とりまとめの具体化、などが課題となる。
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Research Products
(9 results)