2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530835
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Research Institution | Hagoromo International University |
Principal Investigator |
三上 和夫 羽衣国際大学, 人間生活学部, 教授 (80093467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末富 芳 日本大学, 文理学部, 准教授 (40363296)
湯田 拓史 神戸大学, 発達科学部, 研究員 (20448161)
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Keywords | 制度 / 経路性 / リスク / 公平性 |
Research Abstract |
本研究は、学区論と経済理論とを総合的に把握することを目的としたものであり、一般行政団体によって実施されてきた学事、とくに学校施設を中心とする教育関連施設の設置運営の動向と、それら施設と関係する地域的有志的組織の歴史的生成と価値意識の構成を検討した。具体的には、「地域学校の資本形成の歴史検証」と「教育の意思決定と資源体系」の検討を行うことで、制度の内部構成、制度の複合的編成、施設運営費用の社会的承認の作法の三つの相互関係から、制度運用に際しての公平性の確保とリスク軽減の方途を探ることを目指した。 第一に、研究目標の一つである「地域学校の資本形成の歴史検証」は、研究分担者である湯田が行った。その結果、対象である神戸市では、中等教育機関への進学が定着したが、公立学校と私立学校の数と構成比、産業社会の発展にともなう職業変化によって、商業系教育機関への進学者の増大も進行した。そして、その利用者が、高等商業教育機関に連なる商業系教育機関を安定的に支持する基盤となり、戦後の商業系の中等教育機関や高等教育機関の拡大に連なることを指摘した。このことは、ミクロな社会過程による教育機関の発展が、商業系教育で営まれていたことを示したものである。 第二に、もう一つの研究目標である「教育の意思決定と資源体系」では、研究代表者である三上と末冨が、近年刊行された関連学術書を整理し、先行研究の検討と総括的な課題設定を試みた。そして、物理圏・生命圏・人間圏の合成としての空間-世界像を前提に、両次元の複合・模式的構成と相互交流を行うことで、社会と学習者世界の内的構成が進行することを指摘した。さらに、内的構成が進行するに際して、社会活動の局面での価値争奪性も発生するが、人格内部の統御が社会生活圏にも連なることで、公平性を確保し、リスクを制御して発展の契機になる可能性を示した。
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Research Products
(1 results)