2009 Fiscal Year Annual Research Report
独創性と制度化の相克に注目した社会教育の発展プロセスに関する研究
Project/Area Number |
21530849
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
鈴木 眞理 Aoyama Gakuin University, 教育人間科学部, 教授 (60114518)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 真介 国立教育政策研究所, 社会教育実践研究センター, 専門調査員 (30515242)
近藤 真紀 国立教育政策研究所, 社会教育実践研究センター, 専門調査員 (40515243)
工藤 朝博 国立教育政策研究所, 社会教育実践研究センター, 社会教育調査官 (30555412)
北田 真木子 国立教育政策研究所, 社会教育実践研究センター, 専門調査員 (20534639)
|
Keywords | 教育学 / 社会教育 / 社会教育史 / 制度化 |
Research Abstract |
本年度は研究の開始年度であり、これまでの先行研究に関する情報を収集・整理すること、インテンシブな調査の対象の選定を中心とする作業を分担して行なった。 1990年代に実施した岡山大学における社会教育主事講習受講者2年分の追跡調査については、過去の調査時の経験を確認しつつ、その記録を整理し、データの再入力を行なって、再度の調査が可能となる条件を整えた。 インテンシブな調査の対象として、北海道上士幌町の生涯学習まちづくり施策、長野県茅野市の生涯学習まちづくり施策、沖縄県那覇市におけるNPO活動家の社会教育との関係史、愛媛県における地域に密着した社会教育活動の展開、兵庫県下の個人立博物館活動の展開、については、本格的な調査に向けた予備ヒアリングや資料の収集を行なって、来年度の調査の基礎を固めることができた。 予備ヒアリングにおいては、本研究の意図、社会教育の活動は、個人の独創性や努力に依るところが大きいが、制度化されなければ発展・継続は困難になること、しかし、その制度化が、当初の意図とは異なる方向へと活動を向けていく可能性があることを解明することが十分に意義のあることを確認できたと考えられる。 今年度の研究開始によっで、調査対象の候補となった事例の関係者が、自らの活動を跡づける必要性や新しい活動展開の意欲の刺激となったというような感想を述べられているが、実践と密着した研究の意義としても重要なことであると考えられる。
|