2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21531027
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
寺川 志奈子 鳥取大学, 地域学部, 教授 (30249297)
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Keywords | 学齢期 / 障害児 / 放課後 / 生活支援 |
Research Abstract |
本研究は、(1)鳥取県における学齢期障害児の放課後生活の実態について明らかにするとともに、(2)放課後の生活支援の拠点の一つとしての学童保育において、健常児と障害児が共に育ち合う保育実践のあり方について検討することを目的として、アンケート調査、インタビュー調査、及び縦断的事例研究を通して実証的に解明することを計画した。研究期間2年目である本年度の研究成果として、1点目は、全県調査の準備段階の予備調査として、特別支援学校(知的障害、病弱・肢体不自由)の児童の保護者を対象に、児童の放課後実態に関するアンケート調査を実施した結果を論文にまとめた。主な結果としては、社会的資源の選択肢が限定されている鳥取県においては、放課後・休日支援における児童デイサービスの役割がきわめて大きいこと、また児童の介助程度による放課後・休日支援の利用実態、利用目的の違い等が明らかになった。研究成果の2点目は、学齢期障害児の放課後生活の実態の特徴をより明らかにするために、学齢期健常児の放課後生活実態との対比において捉えようと試みた。学齢期健常児の保護者に対して放課後実態に関する質問紙調査を実施した結果について国際会議(OMEP)で発表した。主な結果としては、今の日本においては、子どもの発達を保障するためには学齢期健常児にとっても放課後の学童保育のニーズが高いこと、特にそのニーズは、母親が就労していない家庭においてより高い傾向にあることが明らかになった。もう1つの研究課題の柱である障害児を含む学童保育の事例的実践検討については研究継続中である。
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Research Products
(2 results)