2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21531040
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Research Institution | Kushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
松崎 俊明 Kushiro National College of Technology, 一般教科, 准教授 (50331955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三島 利紀 釧路工業高等専門学校, 一般教科, 准教授 (70321370)
大槻 香子 釧路工業高等専門学校, 建築学科, 助手 (20240426)
松尾 秀樹 佐世保工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (70270379)
堂平 良一 佐世保工業高等専門学校, 一般科目, 准教授 (80290831)
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Keywords | 特別支援教育 / 軽度発達障害 / 就労支援 / 情報共有 |
Research Abstract |
全国高専の全常勤教員(約4400名)を対象に特別支援教育に関する実態・意識調査アンケートを行った。研究代表者等がH17年度に行った同様の調査と比較することにより,特別支援教育に関する平均的な動向を読み取ることが出来る。特別支援教育に関する研修会に参加したことがある教員は6割程度,発達障害の各障害名を聞いたことがあるのはおよそ9割程度であり,H17年度の調査と比較して,高専教育界では発達障害という概念に関する啓蒙段階はおおよそ過ぎたことが分かった。しかし,アスペルガー症候群と高機能自閉症をある程度知っている教員がそれぞれ6割,4割と知識に差があり,理解の内容は検証する必要がありそうである。また,授業担当者としての視点と担任としての視点から発達障害が疑われる学生の人数を解答してもらった結果では,全学生の8%程度,40人クラスの6人程度と,H17年度の調査と大きな違いはなかった。このことから,H17年度の結果において指摘した「発達障害等の知識とは関わりなく,高専教員は学生を詳細に観察している」という事が裏付けられたことになる。自由記述からは,困っている学生に対して個々の教員が真摯に対応しているということがうかがえた。次の段階としては,「教育現場では実際にどうすべきか」という具体的な対応策,「学生支援と教員支援をシステムとしてどう構築するか」と言った議論が必要であることが予想される。 発達障害に関わらず,聴覚障害や肢体不自由等の学生が在籍している他高専の支援状況の視察を行った。管轄部署や誰が支援の実動となるかなど,各校がそれぞれの状況に合わせて支援体制を構築しながら動いている事が分かった。 特別支援教育アドバイザーによる助言・指導,発達障害者支援センターやハローワークとの連携等を行い,卒業を控えた学生の支援主体を学校から外部機関へ連続的に移行することが出来た。
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Research Products
(1 results)