2011 Fiscal Year Annual Research Report
エレメンタリーサブモデルによる位相空間とその積空間の被覆性の考察
Project/Area Number |
21540149
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
矢島 幸信 神奈川大学, 工学部, 教授 (10142548)
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Keywords | エレメンタリーサブモデル / 位相空間 / 積空間 / 被覆性 / 正規性 / ZFC |
Research Abstract |
平成23年度はエレメンタリーサブモデルの利用により、新たな未解決問題への挑戦を試みようとしたが、結果的に成功には遠かった。しかし、研究代表者はその研究と並行して単調正規空間をファクターにもつ積空間の正規性や被覆性についても研究してきた。その積空間の正規性に関して簡単ではあるが予想外の結果を得て以来、積空間における単調正規空間の相手のファクターを、コンパクト空間から位相ゲームという手法によってかなり広いクラスに拡張できた。そして今年度のこの研究に関して、大分大学の家本宣幸氏と本学の平田康史の研究協力を得て、単調正規空間とさらにいろいろなファクターによる積空間の研究へと大きく進展したと言える。そのファクターとして代表的なものは、順序数空間の部分空間である。2つの順序数空間の部分空間による積空間の正規性や被覆性の研究は、これまで家本氏を中心にかなり研究されてきたが、それは所詮特殊な積空間と言える。それを今回我々の研究チームは、ひとつのファクターである順序数空間の部分空間を単調正規空間に大きく拡張することができた。つまり、特殊な世界から一般の世界に半歩踏み出したとも言えよう。そして、その後ろに実に豊饒な結果が次々と研究協力者達によって発見されていった。特に平田氏は、研究代表者が得た結果を分析して、何ゆえにそのような現象が現出するのかをかなり明確にしてきた。これらの研究結果は近々共著論文にまとめる予定であるが、かなりのページ数になると同時にどのような形でまとめるかをもかなり思案しなければならない。それでも上記に述べられたこれらの研究結果は、国内では静岡大学での「第46回位相空間論シンポジウム」、京大数理解析研での「『一般および幾何学的トポロジーとその応用』研究集会」、埼玉大での「General Topologyシンポジウム」において、各自がそれぞれ1回ずつ研究発表をしてきた。
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Research Products
(5 results)