2010 Fiscal Year Annual Research Report
波動現象とプラズマ現象に対応する非線形偏微分方程式の解構造の解析
Project/Area Number |
21540186
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
小野 公輔 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (00263806)
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Keywords | dissipative wave / decay rate |
Research Abstract |
社会現象や自然現象の解析には,その現象に対応する微分方程式や偏微分方程式を利用することが多く,物理学や工学における実験やその検証のための評価に利用されていて,数学方面には数学的な道具の開発や理論の構築が求められている.そこで,本研究では,物理学における波動現象を記述する波動方程式やプラズマ現象等を記述するVlasov-Poisson-Fokker-Planck systemやVlasov-Poisson systemに関連する数学方面からの研究を行った.本研究期間内における主な成果は,強い摩擦項を持つキルヒホッフタイプの準線形退化型波動方程式の減衰の状態を示す減衰評価式を与えたことである,同時に,この結果を得るために必要となる初期値と波動係数と摩擦係数のサイズに関する詳しい関係式も与えた。また,線形の摩擦項を持つ一般化されたキルヒホッフタイプの準線形退化型波動方程式に対しても時間に関する大域解の一意存在定理および解の漸近挙動に関する成果を得ることができた。非線形項である積分項の指数が一般化されているため解のラプラシアンの項の評価式を得る必要があったが,その解析では新しいタイプの恒等式を利用することにより解決できた.これらの研究は非線形偏微分方程式の時間大域解の漸近挙動に関連している点で研究の目的に沿ったものになっている.また,これらの研究を継続していくことで解空間や時間大域解の漸近挙動に関するさらなる研究成果に繋がっていくものと考えている.
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Research Products
(3 results)