2009 Fiscal Year Annual Research Report
Weil-Petersson計量とTakhtajan-Zograf計量の応用
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21540192
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
小櫃 邦夫 Kagoshima University, 理工学研究科(理学系), 准教授 (00325763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮嶋 公夫 鹿児島大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (40107850)
愛甲 正 鹿児島大学, 理工学研究科(理学系), 教授 (00192831)
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Keywords | リーマン面 / ケーラー計量 / モジュライ空間 |
Research Abstract |
Takhtajan-Zograf計量の漸近展開を研究テーマとしているが,今年度はそれをさらに精密化する試みとして、リーマン面が退化するときのEisenstein級数の漸近挙動を以前より詳しく解析することに成功し、論文として出版した。証明の詳細は次のようである。リーマン面を一意化するフックス群のある点への作用を軌道と呼ぶが、一定距離内の軌道点を数える軌道関数を導入し、軌道関数を用いてEisenstein級数を表す方法考案した。リーマン面が退化するときの軌道関数の評価式を用いて退化するEisenstein級数の上からと下からの新しい評価式を与えた。「リーマン面の退化の位相的なタイプによりTakhta jan-Zograf計量の振る舞いが異なる」と予想しており、上記の結果はその後押しとなるものと考えられる。 一方、プラハで開かれた国際数理物理学会議に出席し、函数論と物理学に関連する最新の研究成果を学んだ。初めて知り合いになった数理物理学の研究者と議論を交わすことが出来たことは、予想外の成果であった。 また、京都のNevannlinna Colloquiumに出席し、多くの研究成果を学び、海外の研究者との議論を交わすことが出来て、大変有意義であった。 多変数函数論葉出シンポジウムで講演し、代表者の研究成果に対して興味を持つ研究者と有意義な議論が出来た。 箱根で行われた函数論サマーセミナーには指導院生を参加させ、最近の国内における最新の研究成果について資料を収集することが出来た。
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