2010 Fiscal Year Annual Research Report
Ce系および4d電子系超伝導体の外部パラメタ変化にともなう強相関の微視的描像
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21540370
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
小原 孝夫 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (70107986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 光一 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助教 (20203440)
小山 岳秀 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助教 (30397666)
本山 岳 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助教 (20360050)
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Keywords | 核磁気共鳴 / 核四重極共鳴 / 正・負圧力 / 不純物添加 / 格子収縮 / 非BCS機構 / 反転対称 / 4d電子系超伝導 |
Research Abstract |
今年度では、外部パラメタの変化としては、高圧下による格子間隔の減少、原子半径の大きい元素添加による格子間隔増加をいくつかのf電子系化合物(特に超伝導体)について、微視的な観点でおもにNMR測定で研究を進めた。まず、結晶構造に反転対称を欠くCePt3Siで高Tc相、低Tc相の2相共存の検証ならびにより良質試料と思われる低Tc相での核磁気緩和率の温度変化の測定をおこなったが、高Tc相のNMR信号の重なり等で決定的な超伝導機構までの解明にいたらなかった。しかし、反強磁性秩序状態での磁気構造の中性子実験との結果の相違点については、外部磁場印加による条件の相違しか現状では言及できない。(MMM-Conferenceおよび日本物理学会で発表)一方、隠れた秩序の機構が依然不明なURu2Si2については、次の2点の研究を進めた。(1)隠れた秩序温度上下で、Ruサイトでの非対称パラメタの異常の発見に努めたが、0.001の精度で変化はなかった。(2)Siサイトでは、濃縮Ge添加で71GeのNMR測定を試みたが、非対称パラメタの異常は、0.01の精度で温度変化はなかった。(日本物理学会で発表)さらに、Ce5Ir4Si10でのIrのCo置換、YbPtSbでのYbのLa置換、結晶構造に反転対称を欠くMo3Al2CでのMoのW置換、4d系超伝導体Rh17S15でのRhのPd置換、Mo3Sb7でのMoのCrおよびW置換(いずれも日本物理学会で発表、Mo3Sb7関連はMaterial Research Bulletinに発表)のそれぞれの経過ならびに結果については、本課題終了時にまとめて報告の予定。(695字)
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Research Products
(16 results)