2009 Fiscal Year Annual Research Report
中生代白亜紀ブラジル・サンタナ層のクモ類化石の進化学的研究
Project/Area Number |
21540487
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
小野 展嗣 National Museum of Nature and Science, Tokyo, 動物研究部, 研究主幹 (50167326)
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Keywords | 層位・古生物学 / 進化 / クモ類 / 中生代 / 化石 |
Research Abstract |
クモ類は、節足動物の進化を探る上で非常に重要な動物群である。ブラジル・サンタナ層から産出する中生代白亜紀のクモ類の未記載化石および現生の標本を、比較形態学的、進化学的に研究し、現生・化石両面からクモ類の進化の諸相を明らかにするのが本研究の大きい目的であるが、それに沿って本年度は以下のように研究を進めた。 1.サンタナ層化石の形態学的・分類学的研究(代表者・アルバイト):国立科学博物館が所蔵するサンタナ層のクモ化石5点に関して、形態学的、分類学的な下作業を実施した。作業内容は研摩、撮影、描画、測定、比較材料の現生種の解剖など多岐にわたった。ただしこの一連の作業に係る費用は人件費を含め同館が現有する施設等で賄い、わずかの雑費(4,192円)を要した。 2.国内における資料調査(代表者):作業と平行して、追手門学院大学の加村隆英教授をはじめ国内の研究者と議論を進めた。またクモの進化を系統学的に理解するために現生種の分類学的研究を進め3編の論文を公表した。 3.研究発表および海外の研究者との打ち合わせ(代表者・研究協力者):ギリシャで開催された第25回欧州国際クモ学会議に旅費/その他の費用(350,880円/44,928円)を使用して出席し「Notes on some fossil spiders from the Cretaceous of Brazil」の題で口頭発表を行なった。また、会議の席を利用し節足動物の古生物学が専門のドイツ・ベルリンのフンボルト大学付属動物学博物館のJ.A.Dunlop博士、米国・カンザス大学のP.A.Selden教授らと、上記作業で得られたデータについて意見を交換した。
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Research Products
(4 results)