2009 Fiscal Year Annual Research Report
プローブ光の偏向と電気泳動法を用いた、単一細胞レベルでの酸化ストレスの計測
Project/Area Number |
21550076
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
呉 行正 University of Fukui, 大学院・工学研究科, 准教授 (70234961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 聡 福井大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60311685)
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Keywords | 細胞 / 酸化ストレス / 活性酸素 / プローブ光の偏向 / 化学発光 |
Research Abstract |
酸化ストレスは人々の健康に大いに関係し、未解明なものが多い。本研究は申請者が独自で開発したプローブ光の偏向測定法で活性酸素による細胞の応答を非侵襲的に判定し、また細胞内の活性酸素を化学発光法により定量することにより、酸化ストレスと細胞の生死、活性との関係を探索しようとしている。さらに、キャピラリー電気泳動法で個個の細胞を分離しながら、細胞中の活性酸素を定量することも検討しようとしている。 細胞はヒト肝細胞株HepG2を用い、5%ウシ胎児血清を含有させたEagle's MEM培地(FBS-MEM)に培養した。具体的には下記の研究を行った。 1.酸化ストレスによる細胞応答の偏向測定 自作してきたビーム偏向測定系で単一細胞の偏向信号を測定する。測定は細胞培養条件(5%CO2の雰囲気、温度が37℃)下で行う。酸化ストレスは(1)紫外線照射処理、(2)過酸化水素の処理等の方法で細胞内に活性酸素を発生させ、それによる細胞の酸化ストレス応答は偏向信号でreal timeでモニタリングした。紫外線の照射量、照射時間の細胞への殺傷力を詳しく検討した。また、添加した過酸化水素の濃度が10-3%程度のなると細胞は即死することも明らかにした。 2.単一細胞のキャピラリー内への注入方法の検討 単一細胞のキャピラリー内への注入は顕微鏡下で見ながらXYZマイクロステージから作られるマニュピューレーターで(自作)行えることを明らかにした。 3.キャピラリー電気泳動(CE)-レーザー誘導蛍光検出系の作製 単一細胞内のO_2-とH_2O_2の濃度はあまり高くないので、検出は最も高感度なレーザー蛍光検出法を用いる。オンカラムあるいはポストカラムレーザー蛍光検出(励起用半導体レーザー、蛍光を検出する光電子増倍管及び関連する検出回路等は現有で)系は作製した。 4.細胞内活性酸素の化学発光測定法の検討 ルミノールなどの化学発光試薬を利用して、細胞内活性酸素の測定が可能かどうか検討した。結果として、現在50個程度のHepG2細胞中の過酸化水素は測定することができた。
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