2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21550109
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鈴木 俊彰 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (20332257)
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Keywords | 希土類 / ブチルリチウム / アミン / アセチレン / 二量化 / cis-選択的 / head-to-head |
Research Abstract |
これまでの我々の研究において、トリアルキルイットリウム錯体を触媒として用いることにより、室温・1~2気圧の一酸化炭素存在下で、脂肪族二級アミンが容易にカルボニル化され、N,N-ジアルキルホルムアミドが得られることが既に見出されている。この反応は、希土類触媒を用いるカルボニル化反応の最初の例である。また、低圧の一酸化炭素圧下でアミンからホルムアミドが得られる数少ない例の1つである。 本年度は、末端アルキンのcis-選択的head-to-head二量化反応を中心に検討した。 トリアルキルイットリウム錯体のみを触媒として用いた場合、フェニルアセチレンの二量化反応は進行しないが、触媒量のピロリジンを加えるとcis-選択的にhead-to-head二量化反応が進行し、室温・60時間の反応で、cis-1,4-ジフェニルー1-ブテン-3-インが94%収率で選択的に得られた。反応温度を120℃まで上げると選択率は97%程度に低下したが、反応はほぼ1時間で完了した。スカンジウム、ランタン、ネオジム、ガドリニウム、ルテチウムトリアルキル錯体を用いた場合も同様に反応が進行し、cis-1,4-ジフェニル-1-ブテン-3-インが選択的に得られた。一方、1-オクチンの二量化の場合には、トリアルキルイットリウム錯体のみを触媒として用いると120℃・4時間の反応で、アミンを添加しなくてもcis-7-ヘキサデセン-9-インが85%収率で得られたが、cis-選択率は85%と低かった。 n-ブチルリチウムを触媒として用いた場合も、アミンを添加するとフェニルアセチレンのcis-夕選択的head-to-head二量化反応が進行し、収率30%と低収率ではあるが、cis-1,4-ジフェニル-1-ブテン-3-インが選択的に得られた。
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Research Products
(4 results)