2009 Fiscal Year Annual Research Report
超音速ノズル内の衝撃波構造におけるヒステリシスおよび非対称現象の解明
Project/Area Number |
21560180
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
瀬戸口 俊明 Saga University, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (90145186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 繁 佐賀大学, 理工学部, 教授 (60229424)
塩見 憲正 佐賀大学, 理工学部, 助教 (80284610)
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Keywords | 超音速ノズル流れ / 履歴現象 / 衝撃波 / 準定常解析 / 非平衡凝縮 / 圧縮性流体 |
Research Abstract |
初年度である本年度では,ラバルノズル(超音速ノズル)内に発生する衝撃波の履歴現象の存在を示すことを主題とした本年度の計画通りの研究を実施し,以下の結論を得た. 1. ラバルノズル内流れにおける衝撃波挙動の数値解析 ラバルノズル末広部に続いて断面積一定の管路を有する流れ場(設計マッハ数:2)について,圧力比φがφ_c(ノズルスロートで流れがチョークする最小圧力比)より増加し,その後減少してφ_cに戻るまでの衝撃波が存在する二次元流れ場の準定常数値解析を行い,衝撃波構造(ノズルスロートから先頭衝撃波の位置)における履歴現象の存在を確認した.また,その先頭衝撃波の定在位置に関するヒステリシスループは,反時計回りであることを確認した. 2. 湿り空気がラバルノズル内流れに及ぼす効果の数値解析 一般的に作動空気は水蒸気を含んでおり,ラバルノズルで加速膨張される際には,非平衡凝縮が発生する.従って,衝撃波構造の履歴現象に及ぼす非平衡凝縮の影響を明らかにするため,そのプログラムの作成を行った. 3. 実験装置の設計・製作および予備的実験 上記(1)により得られた現象を確認するための実験装置を設計・製作するとともに,予備実験として,衝撃波が存在する非定常超音速流れの生成が可能であるかを確認した.また,ノズルスロートから先頭衝撃波の位置における履歴現象の存在を実験的に確認した. 4. 研究の総括 上記(1)~(3)の結果を総括して,ラバルノズル流れで発生する衝撃波構造に履歴現象が存在することを示した.よって,本年度の実施計画は完全に実行された.
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Research Products
(2 results)